航空機事故に遭遇しないために私たちができること

2015年は、大きな航空事故が続きました。

2015年2月には台湾で、トランスアジア航空235便が離陸直後のエンジントラブルにより墜落、乗客乗員58名中43名が死亡する事故が発生、3月にはフランスで、ジャーマンウイングス9525便を担当する副操縦士の精神状態が原因で意図的に墜落させるという事故が発生、乗客乗員150名全員が死亡するという惨事が相次いでいます。

飛行機が落ちる確率は100万回に1回といわれ、車よりもはるかに事故の確率が低い“最も安全な乗り物”とされていますが、名の知られた航空会社の事故が続くと少し不安んになってくるものです。

最近は国内でも大手航空会社の他にスカイマーク、エアドゥ、ソラシドエア、スターフライヤーなどの新興航空会社やジェットスター・ジャパン、ピーチ・アション、バニラエアなどのLCCが参入、また国際線にはアジアをはじめとする新興国のLCCなどの就航も目立っていますが、安全面は担保されているのかどうかというのは気になるところです。

planecrashinfo.comによる統計(1950年~2004年)およびボーイング社の統計(1996年~2005年)によると、航空機が墜落する際の原因の1位は「操縦ミス」になっています。

しかしながら、航空機がほとんどシステム化され、自動操縦の性能も上がる中で、なぜ操縦ミスが墜落要因の1位となっているのでしょうか?

現在、航空機の運航については操縦のほとんどが自動操縦(オートパイロット)システムで行われていますが、離着陸時の操作についてはまだまだコンピューターよりもパイロットの技術が高く、操縦士の手動(マニュアル操作)で行うことが多いのが現状。

そして、操縦ミスによる事故の多くが離着陸時の11分間に発生していることから、“魔の11分”と呼ばれています。

離着陸時の操縦ミスが事故につながるのであれば、全てオートパイロットで行えばよいのではないかと考えがちですが、そうではありません。

例えば、飛行機の揺れは気流に大きく影響されますが、気流の変化(乱気流)が上空1万メートルで起きたとしても、まわりには何もないため機材への影響は起こりにくいのです。

でも、着陸に向けて空港へアプローチをしている状況で下降気流が起きると、下には地面もしくは海面があり、衝突のリスクが増大します。

しかしながら、このような不測の事態が発生した場合の繊細な操縦技術は、まだオートパイロットでは対応が難しいとされているため、操縦士がマニュアル操作を行うことになっており、そこでミスしてしまうと当然事故につながるということになります。

次に、操縦ミスに続く墜落原因は「機材故障」となっています。

1985年に国内で発生した御巣鷹山の日航機墜落事故は、乗員乗客524名中520名死亡と世界最大の惨事となっていますが、これは機体の修理不全が原因とされています。

日系以外の航空機に搭乗する機会も増えている中で、機材の整備不良による事故のリスクはどの程度あるのでしょうか?

航空機の運航に関する安全面のチェックはその国の航空法に基づき行われているため、大手であってもLCCであっても実施する項目は同じ。

大手航空会社は就航する空港全てに自社の整備士が配置されていますが、新興航空会社やLCCは整備を大手に委託しているケースもあり、全ての空港に自社整備士が配置されているとは限りませんが、運航前のチェックなどで不具合が見つかれば運航を見合わせるのは大手もLCCも同じ。

また、日本国内で事故が起きないように、外国の航空会社を乗り入れ禁止する場合もあり、少し前にタイ国籍のLCCの乗り入れを禁止しましたが、これは国が安全面を優先した結果ということになります。

では、海外で日本国籍以外の航空会社に乗らなければならない場合、日本と同様に高い安全性を期待することができるのでしょうか?

安全性の基準は、あくまでその国と航空会社が決めるものとなっているため、日本では当然のレベルであることも海外で同じとは限りません。

2014年、マレーシア航空の飛行機が紛争中のウクライナ上空で撃墜されましたが、日本の航空会社であれば紛争地域上空を飛行ルートに設定することはまずありえませんし、飛行する領空については細心の注意を払っています。

マレーシア航空のような大手の航空会社であっても日本の常識とは見解の相違があるというのが現実ですので、新興国や新しい航空会社、LCCなどとの間には大きな違いがあるかもしれません。

ちなみに、アフリカに籍をおく航空会社の多くは、安全性の問題からEU圏内への乗り入れが禁止されているとのことです。

つまり、飛行機が安全かそうでないかは、航空会社と国次第で、国次第ということは国の技術力と国民性が影響することも否めません。

海外で飛行機に乗る機会があるときには、航空会社選びにも気をつけたいものです。

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