航空業界でも求められる低燃費化

アメリカの航空機メーカー、ボーイング社は、新造航空機の引き渡し時の資金調達源や、航空業界の資金需要を予測した「航空機ファイナンス市場予測」を発表しました。これはボーイング社が毎年発表しているもので、2014年で7回目となります。

それによると、2015年は新造機の需要が高くなると予測されるとのこと。

その背景にあるのは旅行需要の増加と、航空会社の機材更新需要。

まず、豊かになった中国人が世界各国へ旅行に行っているというニュースをよく目にすることからもわかるように、アジア地区では経済発展による空の旅の需要が増えています。この需要の伸びは中国のみならず、インドやタイ、マレーシア、インドネシアなどでも同様。

また、日本人にはあまり馴染みがありませんが、中東を中心としたイスラムの国では、聖地メッカへの巡礼のために飛行機を利用するムスリムが増えているとのことで、巡礼需要も増えています。

また、中東のエミレーツ航空やエティハド航空はエアバス社のA380を用いた超豪華路線を展開。こちらはオイル長者などの富豪から人気を得ているそうです。

我が日本も、政府は2020年の東京オリンピックまでに訪日外国人旅行客を年間2,000万人まで増やす計画を立てており、世界各国から日本に来る航空路線も需要が高まるでしょう。

一方機材更新というのは何かというと、簡単にいえば航空会社や航空会社に飛行機をリースしている会社が所有している飛行機を新しいものに取り替えるということです。

現在旅客機は、軽量化、低燃費化、そして環境へ配慮した低公害化に向かっています。特に航空燃料は航空会社の経営を圧迫する最大の要因なので、低燃費の飛行機は需要が高いのです。いわば、一般家庭で消費電力が小さく、エコな家電への取替が進むようなことが、航空業界でも起きているということですね。

ただ、そのために新しく飛行機が作られるためにかかるエネルギーについてはどうなのかはわかりませんが・・・。

その点については詳しく検証した資料などが現在は無く、調べてみたら実は古い機体を使い続けた方が経済的にも環境的にも負荷が少ないという結果になるかもしれません。

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