機内食にヘルシー思考という新しい風を吹き込むLCCの取り組み

機内食といえば、国際線の運賃に含まれていて、無料で食べられるイメージが強いですよね。最近の大手航空会社の国内線では、無料のドリンクサービスとは別にお好みで飲みたいものや食べたいものが有料で楽しめるようになっています。

もちろんコストカットして低運賃に転嫁しているLCCでは無料の機内サービス等はありませんが、だからこそ有料の機内食に力を入れているのはむしろLCCの方かもしれません。

関空に本社をおくLCCのピーチ・アビエーションでは国内初となる試みとして、食べることで健康になり、加えて途上国への貢献もできる機内食の提供を始めました。

2014年12月より同社の長距離国内線と国際線の機内食「PEACH DELI」がリニューアルされ、「カロリーオフセットメニュー」が加わりました。「カロリーオフセットメニュー」は、NPO法人テーブル・フォー・ツゥー・インターナショナル(TFT/東京都港区)が提唱するローカロリーメニュー。

用意されているメニューは、旬のおかず満載のヘルシーそばサラダのよりどり弁当(単品850円・税込)など全3種があり、いずれも500キロカロリー以下と女性にもうれしいヘルシーなもの。

更に、この機内食を買うと売り上げの一部が寄付金としてTFTを通じて開発途上国の農業プロジェクト支援金になるということで、おいしく食べながら社会貢献もできるという満足度の高い機内食となっています。

成田空港に本社を置くジェットスター・ジャパンでも、機内食に斬新なアイディアを取り込むため学生とコラボして開発に取り組んでいます。

国内線初となる産学連携機内食として、昭和女子大学(東京都世田谷区)の「食と健康」を研究する生活科学部健康デザイン学科・管理栄養学科の学生と共同で、「ふんわりパンケーキのりんごソース添えとソーセージ」と「ジェットスターカラフルリゾット ソーセージ添え」の2メニューを開発。

いずれも価格は1,000円(税込)で、成田=那覇などフライト時間が70分以上の長距離国内線で提供。

また、航空会社以外でも機内食の開発が行われています。

大阪府泉南市に本店をおく機内食製造企業エイエイエスケータリング(創業20周年)と大阪府松原市の阪南大学(創立50周年)が双方のアニバーサリーイヤーにちなんで機内食開発・販売プロジェクトに共同で取り組んだもので、最優秀賞には子どもの頃に食べながら感じた幸せの再現がコンセプトの「大人お子様らんち in Japan」が選ばれました。

このメニューは関空内のレストラン「レジェンド オブ コンコルド」で飛行機を見ながら実際に頂くことができました。※2014年12月末で終了

機内食は飛行機で旅行する楽しみのひとつであり、機内食の味やメニューで航空会社を選ぶ方もいらっしゃると思います。

これまでは大手航空会社に乗らなければ食べることができなかった機内食ですが、LCCでの取り組みやそれに刺激を受ける各社の相乗効果で、よりおもしろくおいしい機内食が楽しめるようになることを期待したいですね。

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