バイオ燃料は石油にかわる航空燃料となるか

長く続いた原油価格の高騰も2014年の末頃にやっと止まり、2015年初頭にかけては下落が続いています。シェールガスに対抗するために産油国が減産しないので、この下落傾向は続くであろうという観測筋の見方もありますが、投機筋の動きや産油国の思惑、あるいは中東の紛争などといった要因でいつまた高騰するかもわかりません。

原油価格が上がると、生活の様々なところにしわ寄せが来ますが、飛行機に乗るときの「燃油サーチャージ」が上がるというのもその一つ。時期によっては本体のチケット代金より、燃油サーチャージのほうが高いということもあります。

そんな中、アメリカの航空機会社ボーイングは「グリーン・ディーゼル」を用いた飛行機のテスト飛行を行いました。

「グリーン・ディーゼル(排ガス性能を改善した“クリーンディーゼルエンジン”とは違います)」は食用油の廃油や植物油に水素を加えて生成したバイオ燃料です。既存のディーゼルエンジンでの使用が可能で、なおかつ再生が可能という燃料。この度のテストフライトは、ボーイング社の「エコ・デモンストレーター・プログラム」の中で行われました。

この「エコ・デモンストレーター・プログラム」は、ボーイング社が中心となりNASAやアメリカ連邦航空局が協力、日本からも気象庁、国立環境研究所、日本航空などが参加している環境性能の向上を目的としたものです。

また、ボーイングはブラジルの航空機製造会社・エンブラエルと共同でバイオ燃料の研究所をブラジルに設立し、南アフリカ航空や、中国の航空機製造会社・中国商用飛機有限責任公司などともタバコの種子や下水油などからバイオ燃料を作る研究を行っています。

グリーン・ディーゼルは現在のところ全世界で必要とされる航空燃料のわずか1%を供給できるに過ぎません。しかし、このような官民一体となったバイオ燃料開発により、石油にかわる航空燃料が開発され、安定供給されるようになれば、旅行者もまた燃油サーチャージの値段に一喜一憂する必要もなくなるかもしれません。

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