ロッキー山脈の滑走路とチベット山脈の滑走路の過酷な諸事情とは?

アメリカで最も長い滑走路があるのは、コロラド州のデンバー国際空港です。デンバー市はロッキー山脈のふもとにあり、標高約1600メートル。これはちょうど1マイルくらいですから、デンバー市は「マイル・ハイ・シティ」とも呼ばれています。

これだけ標高があると空気が薄く、気圧も低めです。こういった環境では、旅客機の離陸に必要な滑走距離が長くなります。

そのため、アメリカで最も長い滑走路が用意されました。

滑走路が長いだけに、空港そのものも大きく、商用空港としてはアメリカ最大の敷地面積です。滑走路は6本ありますが、どれも交差せず、最も長いものは約4900メートルあります。

滑走距離をこれだけ長く取れば、空気や気圧が不足ぎみでも、乗客や燃料を満載した旅客機でも、飛び立つことができます。

これをはるかに超える世界一高い場所にあり、世界一長い滑走路があるのは、チベットの空港です。チベット自治区のチャムド・パンダ空港は、標高約4300メートル。滑走路は5500メートルあります。

滑走路は1本きりだし、市街から離れた山奥にあって、国内便しか飛んでいない静かな空港ですが、なにしろデンバーの三倍近い標高です。

それで、世界一長い滑走路が必要となったわけです。

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