空の旅に便利な航空会社アプリとその使い勝手を比較

旅行サポート用スマホアプリというのは様々なものが出ており、便利なものからまったく使えないゴミアプリまでピンキリ。航空会社も各社それぞれ自社アプリを配信しており、中には春秋航空のように専用アプリからの予約限定のセールを行う会社もあるようです。

日本の場合はJALとANAがそれぞれスマホアプリを提供しており、利便性を高めています。さらに、2015年に入ってApple Watchがリリースされたことで、スマホアプリと連携したさらに便利な機能が加わりました。以下、それぞれの会社のiPhoneアプリの特徴と、Apple Watchとの連携機能を見てみましょう。(それぞれアンドロイド用アプリも提供されていますが、ここではiPhoneとApple Watch用に限定して話を進めます)

JALのJAL Countdown

JALのiPhone用アプリ「JAL Countdown」の恩恵を最も受けられるのは、やはりJMB(JALマイレージバンク)の会員でしょう。JMB会員でなくともこのアプリを便利に使うことができるとはいえ、JMB会員であれば「お得意様番号」とパスワードを設定しておくと、いちいち手動で搭乗便を登録しなくても利用することができます。

JAL Countdownは、JMB会員がJALの航空券を購入すると、その便の情報から自動的に出発10分前までのカウントダウンを始めます。また、今まではボーディングブリッジ付近にいなければわからなかった「出発準備中」「優先搭乗中」「搭乗案内中」といった状況が知らされるので、搭乗口で虎視眈々とタイミングをはかったりせずとも、買い物をしたりトイレに行ったりしながらアプリで確認できるので安心です。

JALには航空券を購入した時点で座席指定をし、預け入れ荷物がなければチェックインカウンターに行かずに直接セキュリティーチェックから搭乗口まで行けばいい「タッチ&ゴー」というサービスがあります(国内線のみ)。JAL Countdownには、タッチ&ゴーのために必要なQRコードもダウンロードされるので、セキュリティーチェックと搭乗時にiPhoneを読み取り機にかざすだけでスムーズに通ることができます。

iPhoneの場合、保安検査場に設置された端末接近検知に反応して、保安検査場の前でいちいちアプリを操作しなくてもQRコードが表示されます。

Apple Watch用JAL Countdownは、iPhoneのJAL Countdownと同期し、JMB会員の場合はiPhone用にお得意様番号を設定しておけばApple Watchのほうにも搭乗便の情報が自動的に表示されるようになります。JAL CountdownをApple Watchに同期させておけば、iPhoneを取り出すことなく、腕時計感覚で情報を確認できるとともに、QRコードも表示されるので、セキュリティーチェックや搭乗時には、Apple Watchをつけた腕をかざすだけで済むようになりました。

ANAのANA APPLICATION

ANAのiPhone用アプリは「ANA APPLICATION」というなんのひねりもない名称で、もうちょっと何かなかったのかと思いますが、2014年度のグッドデザイン賞をとっており、使い勝手はいいようです。

国内線の場合は、アプリケーションをインストールしてある状態で、ANAのスマートフォンサイトでチケットを購入すると、アプリと連携している画面から直接そのチケット情報を登録でき、アプリにモバイル搭乗券が登録されます(座席指定もチケット購入時にできます)。

JAL Countdownが国内線のみの使用しかできず、JALの国際線を利用する場合は国際線専用のアプリをインストールしなければならないのに対し、ANAのアプリは国内線・国際線どちらでも使用できます。

国際線の場合は、出発24時間前にANAのスマートフォンサイトでオンラインチェックインをすると、搭乗券の受け取り方法の選択肢の中から、アプリに登録することができ、アプリに搭乗券が登録されるとQRコードが表示されます。

JAL Countdownにはない機能としては、アプリ限定クーポンがもらえるというものがあります。これは国内限定ではありますが、レストランやホテル、現地でのアクティビティーなど、日本全国の提携ショップ・サービスで使えるクーポンが配信される機能です。

こちらはANAのマイレージクラブの会員のほうがより便利ということはないようですが、マイレージクラブの情報には直接アクセスできるようになっています。

Apple Watchとの連携では、JAL Countdownと同様iPhoneアプリと同期して情報やQRコードが表示されます。

Apple Watchについて

Apple Watchはいわゆる「ウェアラブルデバイス」つまり身につけられるデジタルガジェットです。単体でも時計としての機能はもちろん、カレンダーと簡単なスケジューラー、そしてiPodとしてデジタルプレイヤーとしても利用できます。

ただし、Apple Watch単体では音楽を保存できる用量はわずか2GBで、さらに聞くためにはBluetoothヘッドフォンが必要ということなので、iPodとしての機能はおまけ程度と考えたほうがいいでしょう。心拍数や消費カロリーを計測する機能もついているので、ウォーキングやジョギングをするような時には、単体でもなかなか便利な道具と言えるかもしれません。

Apple Watchの能力を最大限に活かすためには、やはりiPhoneとの連携が必要です。というよりは、そもそもApple WatchはiPhoneとの連携を前提に作られています。そういう意味では、JAL、ANA両社のアプリは、iPhoneとApple Watchの連携を非常に有効に活用しているのではないでしょうか。

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