旅客機のタイヤならではの特徴とは

旅客機のタイヤを間近で見たことはあるでしょうか?

直径1.2メートルもあるので、まずはその大きさに圧倒されてしまいますが、そのタイヤが支えている旅客機の大きさを見ると、さらに驚いてしまいます。

こんな巨大な機体が滑走路にドスンと着地することを考えると、それを支えるにはこのタイヤでは小さすぎではないか、これでよくバーストしないものだと思ってしまうほど。

タイヤが支えている旅客機の重量は、どれくらいあるものでしょうか?仕様によるのですが、ボーイング777の場合、国際線でおよそ300トン。777のタイヤは12本ついていますから、1本のタイヤで25トン、大型トレーラー一台分以上の重量を支えることになるのです。

そのタイヤにもっとも負担がかかるのは着陸時の気がしますが、実際は離陸時のほうが負担が大きいようです。離陸時の機体は燃料を満載している上、着陸よりも離陸のほうが速い速度で行われます。タイヤの負担もそれだけ大きいというわけです。

離陸時、この速度になると離陸は中止できないという速度があります。これが「V1(離陸決心速度)」で、時速は300~350キロ程度。

それ以前に、なにかの理由で離陸を中止する場合は、翼面にあるスポイラーを立てダウンフォースを強め、マキシマムブレーキ・プレッシャーで停止させます。この時のタイヤの負担もかなりのものです。

また、旅客機のタイヤは、過酷な条件にさらされるという点で、F1のレーシングカーのタイヤ以上。旅客機の飛行中、上空の気温はマイナス50~60度にもなる上、着陸する時にはブレーキの熱が加わるため、タイヤの温度は150度にもなるのです。

また、タイヤはもちろんくり返し使うのですが、フライト回数で言うと250回くらいまでだそうです。250回に達すると「リトレッド」といって、磨耗した部分の張替を行います。

リトレッドは通常5~6回はくり返されるので、1本のタイヤでおよそ1500回のフライトが可能になる計算です。

最近は航空分野の技術革新で、旅客機用のタイヤも進化し、ノーマルタイプだけでなく、ラジアルタイヤも開発されました。ラジアルタイヤだと、従来の約半分のリトレッド回数で、同等の離着陸回数をこなせるそうです。

関連記事

おすすめ記事

ページ上部へ戻る