旅客機の飛行前にはこれだけ多くのチェック項目がある!

操縦を担当するパイロット、つまりPFが外部点検をしている間、操縦を担当しないパイロット、つまりPNFが操縦席の点検を始めています。

まずは書類のチェック。飛行機に搭載しなければならないものが揃っているか確認します。書類は、航空日誌、登録証明書、耐空証明書、運用限界等指定書、無線局免許書など。そしてコクピット内の非常用装備品を確認。

これは消火器、防火防煙マスク、耐火手袋、救命胴衣など。自動車に乗る場合に、車検証や自賠責保険書などの書類と、非常用の三角停止板などの装備を整えておかなければならないのと同様なのです。

以上のチェックが終わると、いよいよ飛行機の頭脳である飛行管理システムに、現在機体がいる位置を、正確な緯度経度で入力することになります。これを行うことにより、目的地までのフライトをする準備がようやく終了するのです。

ちなみに操縦担当のパイロットが必ずしも機長であるとは言えません。

操縦担当はあくまで飛行機の操縦を担当パイロットを指しているだけで、機長資格を持つパイロット同士のフライトも無いことはありません。

そのため、機長であり、かつ全クルーを指揮監督するパイロットのことを、パイロット・イン・コマンド、略してPICと呼びます。先輩機長だけでなく、後輩の機長もPICになる場合があります。PICになった機長は、出発前に、整備状況、離陸重量、着陸重量、重量分布と重心位置、航空情報、天候情報、機体の燃料の量、そして積載物の安全性まで把握することが航空法で定められているのです。

関連記事

ページ上部へ戻る