旅客機内で出るゴミの分別が厳しい理由とは?

旅客機内で出るゴミの分別が地上より厳格なのは、なぜでしょうか?資源を有効に活用するためのゴミ分別は、どこの国でも盛んです。工場などではゴミの分別見本掲示や、ゴミ箱の色分けなども行なわれています。

こうした状況は日本でも同じ、それも地域によってはそれ以上に細かいようです。単に可燃物と不燃物を分けるだけでなく、ビンや力ン、さらに古紙、粗大ゴミと、分別項目は諸外国よりも多岐にわたります。

では、ジャンボの機内はどうかというと、こうした地上で行なわれる分別スタイルはもちろんのことですが、それ以上に重要な「ゴミの区分」があります。

機内食に求められるものは、なにも味ばかりではなく、その安全性も大きなポイントといえます。実際、機内食の製造現場は、衛生管理についてことのほか厳しく、航空各社は、機内食の製造会社に対して病院顔負けの衛生管理を要求しているところがほとんどです。

さらに、こうした管理は、「食べる前」はもちろん、「食べた後」もついてまわります。これは機内食が作られた国ごとの環境面の違いが大きく関係しています。たとえば、寒冷な地域で製造され、空調の効いた機内で出された食事の食べ残しは、三十数度にもなる気候下の国などで降ろした場合、わずかな時間でも急速に腐敗が進み、国際線のゴミは雑菌・細菌の温床となる可能性がきわめて高いのです。

このため、国際線と国内線のゴミや使用ずみの食器などは明確に分けられ、完全に処理・洗浄が済んで安全が確認できるまで、混ぜることが禁じられています。

当然、持ち帰ることなどもってのほかです。かつて、あるアジアの空港内にある機内食工場で、手のつけられていない海外からの機内食の残りを食べた男性が死亡するという事件もあったそうです。

機内でのゴミの分別と管理は、「ちょっとズルして、出しちゃえ」などというわけにはいかない、ある意味、命にかかわる重要な作業なのです。

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