『ハラール後進国』日本で急がれるハラール食品への対応

2020年の東京オリンピックに向けて、日本では増大するムスリム客への対応が泥縄式に急がれています。イスラムは戒律に厳しい宗教なので、特に食事に対しては気遣いが必要です。実はムスリムに対する食事は、豚肉とアルコールを避ければいいというものではありません。

ムスリムは普段「ハラール食品」を食べています。これは、わかりやすく言うとイスラム法に従って処理された食べ物ということで、正規の「ハラール食品」には「ハラール認証」というマークがついています。故に、イスラム法で許された羊でも基本的には(つまり緊急時などの例外を除けば)「ハラール認証」を受けていないものは食べません。

2015年7月に、機内食製造会社の福岡インフライトケイタリングは、沖縄県の那覇空港近くに機内食工場を開設し、ここにはムスリム向け機内食専用工場も作られました。これは、ハラール食品とそれ以外の食品は同じ調理器具で調理してはいけないということに対応するためです。

しかし、中東はもちろんのこと、欧米や東南アジア、イスラム系少数民族「回族」がいる中国などでは、ハラール食品に対応できるのは当然のことであり、いまさら大慌てで対応しなければならないのは、仏教の戒律ですらろくに守ろうとしない、世界一いいかげんな宗教観念を持つ日本ならではといえるでしょう。

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