パイロットができること・できないこと

パイロットは、乗り込む飛行機の運用限界について、熟知・理解している必要があります。この運用限界とは、パイロットがそれを超えて操作、運用してはならないと定められている限度のことを言います。

運用限界は、最大離陸重量などの重量や重心位置の限界、運用速度限界、フラップやギア操作の限界速度、エンジンや各装置などのそれぞれに設定されています。

ちなみに、業界ではこれらを「リミテーション」と呼んでおり、パイロットになるために必ず暗記しなければならない項目のうちの1つとなっています。その代表的なものをご紹介しましょう。

羽田空港では、春一番のような強風が吹く季節になると、離着陸時における横風の問題が発生することがあります。向い風については制限は設けられていませんが、横風や追い風には制限が設けられているからです。

仮に、追い風の制限を超えて風が吹いている場合でも、滑走路の反対側から離陸することで問題が解決するケースがあります。しかし、横風の場合はそういうわけにはいきません。

横風の強さは、滑走路の方位と、吹いている風の方位とをもとに算出されます。その制限値は機種によっても異なりますが、風速16~19mとされています。また、雪などの影響で滑走路が滑りやすい状態になっている場合には、風速5m程度の横風でも、離陸禁止となる場合もあります。

また、エンジンに関連するところでいくと、排気ガス温度について、限度が設定されています。ジェットエンジンには、常に高温のガスを浴びて高速回転し続けるタービンのような部分があります。

タービンに吹き付けるガスの温度によりエンジンの寿命が決まるため、その温度を管理するべきではあるのですが、この部分は1,300℃以上にもなるため、温度計が設置できない状態となっています。

そこで、タービン出口の排気ガス温度(EGT)に限度を設け、管理しているのです。この限度については、エンジンスタート時から着陸まで、厳しい設定がなされています。

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