離陸には2種類の方法がある!?

羽田空港や福岡空港のように、離発着が非常に多い空港では、着陸する機体の合間をぬって別の機体が離陸していきます。ローリング・テイクオフは、そのような空港でよく使用されている離陸方法。

これは誘導路を走行していた、時速25キロメートルぐらいで滑走路へ進入し、ブレーキを踏まず、50%ぐらいのエンジン出力にして、エンジンが安定しているのを確認したら、離陸推力にしていっきに離陸する方法。

このローリング・テイクオフのメリットは、リフトオフまでの時間を短縮できることと、ブラストの影響が少ないので、騒音の軽減に繋がるということです。しかしデメリットとしては、離陸に必要な距離が長くなってしまうという点が挙げられます。

その一方、国際線が多い成田や関空では、スタンディング・テイクオフという離陸方法が多用されています。滑走路内で完全に停止し、50%のエンジン出力にして、エンジンが安定したのを確認してから、ブレーキを外し、離陸推力にしてから離陸を始める方法。

この方法は、離陸距離を計算する場合に、その根拠となる離陸方法ですので、機体がかなり重い場合や、滑走路が滑りやすい場合、風が強い場合など、滑走路の長さをできるだけ利用したい時に使われます。ただ、デメリットとして、ローリング・テイクオフより時間が長くかかります。

どちらの方法でも、加速を始めてからリフトオフし、上昇するにつれて少しづつ加速していき、フラップが翼の中に全部引きこまれた時点で離陸終了となります。その後はエンルートクライムと呼称される、巡航高度まで上昇する段階に移ります。

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