速すぎても遅すぎてもダメ!着陸時の速度はどのくらい?

滑走路の末端を15m(約50フィート)の高さで通過するまさにその時、PNF(操縦を担当していないパイロット)は「スレッシュホールド」とコールします。このスレッシュホールドとは滑走路の入口地点を意味する用語です。

このスレッシュホールドを通過するときに減速していればしている程、短い距離で着陸することができます。ただ、減速しすぎてしまうと、失速を招いて事故にもつながる可能性があるため、余裕のある速度を保っておくことが必要となります。

では、どのくらいの速度が適切なのでしょうか。スレッシュホールドを通過する速度はVREF(ブレイフ:着陸基準速度)と呼ばれており、クラシックジャンボ機世代では失速速度の1.3倍以上とされていました。

しかし、A330など、フライバイワイヤ機世代では操縦性が改善されたこともあり、もう少し遅めの、失速速度の1.23倍以上とされています。スレッシュホールドを通過し、フレア(引き起こし操作)するまでの間にVREFの90%程度まで減速して接地しますが、それでも余裕のある速度設定となっています。

ちなみに、どの機体も着陸する際の重量が軽ければ、失速速度も遅くなりますので、VREFも遅くなることになります。また、フラップを下げ始める速度も、VREFを基準にして決められています。

速度計には、FMS(飛行管理システム)が着陸時の飛行機の重さを元に算出したVREFや失速速度が表示されます。ですが、実際のフライトにおいては、VREFの数値ちょうどの速度で着陸しているケースは少なくなっています。

パイロットは、管制官から来る滑走路上の風速などの情報も考慮し、ランディング・ブリーフィング時にVREFにどのくらいの速度を加えるのかを必ず打ち合わせて、VREF+αを着陸の際の目標速度に設定しています。

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