エンジンが故障!それでも安全にフライトするための装置

旅客や貨物を輸送する飛行機は、万が一の場合にエンジンが故障しても、安全にフライトを続けることができるような設計になっています。離陸中は勿論ですが、例えば太平洋の真ん中で突然エンジンが故障してしまっても、安全なフライトを行えるように、状況に応じた警報表示や操作方法が設定されているのです。

エンジン故障の代表例としてはフレームアウトとドリフトダウンの2つが挙げられます。この2つの場合の操作について確認してみましょう。

フレームアウトというのは、連続して燃焼すべきエンジンの燃焼室内の炎が消えてしまうことにより、エンジンが停止する現象です。これにより、排気ガス温度計や回転計などのエンジン計器の値が急激に下がり、エンジン駆動のための発電機や油圧ポンプも停止します。

エンジン制御装置や燃料ポンプなどの故障が主な原因ですが、火山灰を吸い込むことでフレームアウトが発生したという事例もあります。

エンジンが故障した際の緊急操作としては、まずは再スタートを試みることが挙げられます。ですが、高度を高く維持してフライトしている状況においては、残りのエンジンのパワーだけで巡航速度を維持することができず、失速する危険性もあります。

よって、まずは残りのエンジンを最大出力にセットして、すみやかに安定したフライトができる高度にまで降下することが必要となります。この降下がドリフトダウンです。

ドリフトダウン時の速度設定は、状況により異なります。できるだけ飛距離を長く稼ぐためにも、降下角が最小となる速度をとるのが一般的ですが、場合により、エンジンの再スタートが容易になるように一定速度を保って降下することもあります。

また、ETOPSを適用しているフライトの場合などは、所定時間内(180分以内、など)に緊急着陸できるよう、最大運用速度に近い速度で降下します。

※ETOPS(イートップス)とは、民間旅客機の安全性確保のためのルールの1つである。エンジンを2基しか持たない旅客機では、仮にそのうちの1基が飛行中に停止した場合でも一定時間以内に代替の空港へ緊急着陸することが可能な航空路でのみ飛行が許されるとして、国際民間航空機関 (ICAO) が取り決めたもの。【Wikipediaより抜粋】

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