みんな飛行機が好き!だから、みんな飛行機の座席で悩む・・・

飛行機の座席の配列は、実に悩ましいものです。

トイレに行くたびに、失礼しますと隣の席の人にお辞儀しなければならないし、前の座席に思いきりリクライニングされると、頭をぶつけそうになるので、うっかり動けない。

こうなったら自分も負けずにリクライニングするぞと思っても、後ろの席が怖そうな人だったり・・・

前の座席のリクライニングを防ぐ、というより妨害する装置が米国で売れてるそうで、いいのかいなと思っていたら、案の定、それでアクシデントが起きたそうです。

CNNなどで全米にいっせいに報道され、話題の事件になりました。

アメリカでは日本以上に飛行機が身近な乗り物です。その飛行機の座席が広いの狭いの、リクライニングをするのしないの話なので、アメリカ中の人たちの関心を集めたのです。

事件が起きたのは2014年8月25日

ニューヨークのニューアークを出発、デンバーに向かっていたユナイテッド航空の1462便の機内です。

ニューアークからデンバーだと4時間以上のフライトになります。飛行好きでもちょっと~と思うほどの長時間。ゆったりリクライニングして、うとうとくつろぎながら過ごしたいのが人情です。

ところが・・・。

ある女性が座席をリクライニングさせようとしたら、背もたれが倒せない。座席の故障だろうと思って客室乗務員を呼んだら、思わぬことが発覚。後ろに座っていた男性が、前の座席のリクライニングを妨害するグッズを座席につけていたのです。

困った女性はこの男性に装置を外すように言いましたが、男性は拒否。拒否したというよりも、よくよく態度が悪かったようです。女性が立腹して男性の顔に水を浴びせ、機内は大騒ぎ。

パイロットはやむを得ず、フライトを中断。シカゴのオヘア空港に着陸したとのことです。

男性が使っていたのは「Knee Defender」という小さなプラスチックのグッズ。

自分の席のテーブルに取り付けると、それと連結している前の座席が固定されて、背もたれを倒せなくなる。価格はたったの22ドル。発明されたのは2003年。以前から普通にお店で売ってたものなのですが、今回の緊急着陸騒ぎで話題沸騰、売れ行き絶好調とのこと。

一般大衆紙USA Todayでは「これこそ旅行に必須!」。このグッズについて熱く語り、記事を書きまくりました。USA Todayの新聞記者も、もしかしたら新聞社の人たちみんなが、「前の座席のリクライニング」に不満がたまっていたのかもしれない。新聞記者こそ、仕事に飛行機が欠かせない人たちですから。

実は、水かけ事件が起きたのは、普通のエコノミー席より10センチ間隔が広いエコノミー・プラス席。それでも腹が立つのですから、普通のエコノミー席に座っている人たちにとって「Knee Defender」はまさに救世主。

でも、これでは航空会社は困ってしまいます。ユナイテッド航空など同装置を禁止にする会社と、シンガポール航空などケースバイケースで対応する航空会社と、対応が二つに割れました。

こうなると米連邦航空局(FAA)の対応に注目ですが「各航空会社の方針におまかせします」。

いまだかつてない座席間隔の広さ!より、むしろ座席の並び変えてくれといつも思ってるんですが、ダメなんでしょうか・・・?

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