ドローン活用方法における問題点と規制の在り方

相次いだドローン墜落事故により、日本ではドローン規制論が話題になっていますが、新しい技術をいかに有効に活用するかというより先に、誰に責任を取らせるかを言い出すあたりは、日本人らしい行動パターンだと思います。

とはいえ、そのような目先の出来事を問題視する人々とは別に、正しい道具としての使い方を探っている人たちもいるわけです。

2014年には産学連携の社団法人「日本UAS産業振興協議会=JUIDA」が発足し、国土交通省とも協力してUAS=無人航空機システム、要するにドローンの有効的な活用法とルール作りに取り込んでいます。また、2015年5月にはつくばにJUIDAの試験飛行場も開設されました。

 JUIDAには東大や産業技術総合研究所などの国立大学・研究機関、リコー、東京航空計器などの精密機器メーカー、ラジコン・ドローンメーカーのエンルート他、様々なジャンルの企業が参画し、セミナーやアメリカでのドローンビジネス調査などを行っています。

そのような流れの中、JUIDAの理事長を務める鈴木真二東大教授は、ドイツ製のオクトコプター、つまりローターが八つあるドローンを用いたゴルフ場でのAED輸送実験を行いました。

これは、ゴルフ場の他スキー場や海水浴場など、範囲が広く手近にAEDがないという場所で突然の心臓発作を起こした人に対して、すみやかにAEDを届けて近くにいる人に使ってもらうことで、突然死を減らしていこうという目的のもとに行われたものです。

この実験では、本体重量約3kgのオクトコプターに、2.5kgのAEDを取り付け、クラブハウスを起点に70m先のコースまで届けるということが繰り返されました。このオクトコプターは秒速3mで飛べるので、70m先まで23秒ほどで到着することができます。実験は問題なく成功し、緊急時のドローンの有用性が確認されました。

鈴木教授はこのようなドローン利用を推進するために、機体整備士や操縦士の資格制度及び、落下事故に備えた「ドローン保険」の必要性を訴えています。

確かに、このような公共での活用をするための資格制度というのは必要とは思いますが、資格がなければドローンを操縦できないということになると、ホビーユースの敷居が高くなり、結局日本は世界的なドローン開発・活用競争から取り残されることになるでしょう。

日本のような狭い国で飛行地域の制限が行われるのはいたし方ないとはいえ、それを行うならば逆にだれでもドローンの操縦を楽しめるような場所の提供やルール作りを行わなければならないはずです。

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