ピーチの関西国際空港拠点の強み

日本のLCCの拠点空港を見てみるとピーチの関西国際空港に対し、ジェットスター・ジャパンとエアアジア・ジャパンは東京国際空港の成田です。日本にLCCが就航してもうすぐ2年になろうとしていますが、既にピーチは圧倒的な支持率を受けています。

その理由を分析してみると、理由の一つに関西国際空港を拠点としているということが挙げられるのではないのでしょうか。

まずは関西国際空港が24時間空港であるということです。これにより、LCCにつきものの遅延や欠航が少ないという安心感があります。

成田では門限があるため、成田を拠点にしているLCCは、一旦遅れが生じると、最後の便に影響が生じ、成田に戻ることが出来ず、欠航となります。そのようなことが続けば、既に利用したことがある人だけでなく、評判も悪くなります。

これに対し、LCCの取り込みにも成功し、24時間フルに使える2本の滑走路を持つ関西空港が、ピーチを代表する戦略拠点空港です。

そして、関西国際空港を拠点として使用しているだけでなく、東京便もありません。関空の方が羽田や成田よりも空港利用料などのコストが非常に安く、さらに前述の通り、24時間空港のため、便に遅れが出ても欠航する事なく運行できます。

このピーチを率いているのが元ANA社員の井上社長です。08年に当時のANAの社長から、「LCCでアジアの客を獲れ」と命じられたのをきっかけに、アジア市場を徹底的に研究したそうです。

座席間隔の狭いLCCでは「運行距離は4時間が限度」と判断し、アジアの主要都市に4時間で行ける関空を拠点にする決断をしたのです。その戦略が当たり、今では早朝に到着する中国方面からの便に客が殺到しており、関空に近い和歌山など、今まで中国人観光客が訪れなかった地域に、沢山の観光客がやってくるようになりました。

4時間圏内は国内だけではありません。ピーチはすでに国際線にも参入しており、関空からソウル(仁川)、台北(桃園)、香港の3路線で8割近い搭乗率を記録しています。

日本人以外の利用者も伸びており、ピーチは海外で積極的な宣伝活動をしていないにも関わらず、ソウル線では約3割、台北線では約5割、香港線では約6割が外国人利用者です。日本好きの若者を中心に、手ごろな値段でおしゃれな航空会社として受け入れられた結果ではないでしょうか。

また関西-ソウル(仁川)は毎日3往復運航されており、日帰りソウルの割引運賃利用者も増えるなど、LCCが新しい人の流れを生み出していると言えるのではないでしょうか。

さらにピーチは、2013年6月、那覇空港を第2の拠点とすることを発表しました。関空で独占的に使用するLCC専用の第2ターミナルが手狭になることから、関空よりアジアに近い那覇を拠点化し、海外路線の就航拡充につなげたいとのことです。

ピーチは現在、8機の航空機を保有していますが、路線拡大に伴い、12月には11機に増えます。しかし、関空の駐機能力は10機しか対応できず、新たな拠点空港の整備が急務だったということです。

那覇空港は昨年秋にLCC専用のターミナルも開業しており、関空に次ぐ拠点として、路線網を整備するとのことです。しかし現時点では、那覇空港は航空機の整備施設などの課題がありますが、関空に比べ飛行時間で2時間程度、アジアに近いのです。

片道4時間圏内とするピーチの国際線のエリアが広がり、フィリピンやインドネシアへの就航も視野に入ることになります。

実際、ピーチは9月に関空-プサン線、那覇-新石垣線、10月には関空-成田線が開設しています。

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