ニアミス事件を受け国土交通省がドローンと航空機の衝突防止のルールを策定
アニメや映画を見ていると、事件が起きている現場にマスコミのヘリが空気を読まずに飛んできて邪魔をするなんていうシーンが出て来ることがありますが、現実世界ではドローンがそういう邪魔な存在になるというケースが出てきているようです。
2017年1月、新潟県で起きた遭難捜査のために新潟県警察が飛ばしたヘリコプターの前をドローンが横切るというニアミス事件がありました。
雪山はドローンの飛行許可が必要な空港周辺や人口集中地区ではないので、高度150m以下の空域でなければ無許可でドローンを飛ばすことができます。
とはいえ、そんな遭難が起きるような雪山で趣味でドローンを飛ばす人もあまり考えられないので、おそらく遭難を受けてマスコミが取材のために飛ばしたドローンだったのではないかと思われます。
ちなみに「1月 新潟 遭難」でググると数件の遭難事件の記事がヒットするため、どの事件でのことかは不明。というより、遭難事件ってそんなに頻繁に起きているんですね。
2015年の改正航空法では、ドローンを飛ばすためには前述の通り「空港等の周辺」「人口集中地区」は高度にかかわらず許可が必要。そして、それ以外の場所でも150m以上の高度を飛ばすためには許可が必要だと定められています。
高度150m以上というのは、空港周辺以外でも飛行機が飛ぶ可能性がある高度ということのようです。
しかし、そういうルールがあっても、新潟でのニアミス事件に限らず、今までも数件のドローンと航空機のニアミスが起きています。
飛行機はともかく、ヘリコプターの場合は150m以下の空域を飛ぶことは珍しいことではありません。このままでは早晩衝突事故が起こるということで、国土交通省は衝突防止ルールをまとめました。
これによると、まず飛行機・ヘリコプターなど航空機とドローンが接近した場合、ドローン側が譲らなければならない。ドローン同士が接近した場合、双方一度着陸させねばならないなどといったことが定められています。
ただこれ、あくまでルールであって法律ではありませんから、やはりいずれ衝突は起きそうな気がします。そうなってからでは遅いので、早急に法整備をすべきでしょうね。