航空会社のマイレージクラブ会員はコードシェア便を使うとよりお得
羽田発の台北行きチャイナエアラインに乗ると、「この便は日本航空との共同運航便です」というようなアナウンスが入ることがあります。
また、チャイナエアラインなのに、羽田側のチェックインカウンターではJALの地上スタッフが手続きをしていることもあります。
実はこれは「コードシェア」という方式で運行されているもの。
とはいっても、こういう便に乗ったからといってチャイナエアラインとJAL双方の客室乗務員がいるわけでもなく、また、スタッフが混在しているわけでも、両者のシステムが混在しているわけでもありません。
名目は共同運行ですが、実際のところ一つの便を複数の航空会社で共同で販売しているだけ。一部地上スタッフが協力することはあるようですが。
これは、主にチケットの販路を拡大するために行われています。例えば上記のチャイナエアラインの場合、日本国内での実績があるJALとコードシェアすることで、日本人客をより多く呼び込めるようになります。
また、販路が狭い振興航空会社が、大手に座席を買ってもらい、便数や利用者数を増やすためにも行われます。この場合大手は他社運航便のチケット収入を得られるというメリットがあるわけです。
コードシェアは航空会社間の都合によって行われているものですから、一般利用者には特にメリットがありません。ただ、JALやANAのマイレージクラブのメンバーであれば、多少のメリットもあります。
つまり、例えばチャイナエアラインの便で台湾に行くというときでも、その便がJALとのコードシェア便であれば、JALのマイルがつくのです。必ずしもそのマイレージクラブの会社の便に乗らなくてもマイルがつくのは、微妙にお得感があると思います。
JALの場合、チャイナエアラインの他に、アメリカン航空、ブリティッシュ・エアウェイズ、キャセイパシフィック航空、エミレーツ航空など26社とのコードシェア便を運行しています。
一方ANAも、エバー航空、ユナイテッド航空、シンガポール航空、エティハド航空など30社とコードシェア便を運行しています。
リストを見ると、チャイナエアライン-エバー航空、エミレーツ航空-エティハド航空と、それそれのライバル会社と組んでいるので面白いですね。
マイレージクラブの会員の人は、こうした観点から使う航空会社を選ぶのもいいかもしれません。
JALはジェットスター航空、ANAはジャーマンウィングスというLCCともコードシェア便を飛ばしているので、選択肢は広がります。