スカイマークが、成田空港からの撤退を決定
国内第3位の航空会社スカイマークは、成田空港から撤退することになりました。現在のスカイマークは、旅客機購入契約の見直しに関し、多額の違約金を求められています。これにあたって経営の建て直しをはかりたいと考え、その方法の一つとして、成田空港からの撤退を決めたものです。
違約金を求められているのは、大手エアバスの超大型機「A380」6機の購入に関する契約に関して。
これまで国内線だったスカイマークは、「A380」の購入によって国際線への参入を目指していましたが、格安航空会社(LCC)との競争激化や、円安による燃料費負担増で経営が悪化。
この状況をみたエアバスが、スカイマークの支払い能力を疑問視し、契約解除を通知するとともに、約700億円に上る違約金を請求したものです。
この請求はスカイマークにとって負担の大きいものであり、7月31日に4月から6月期の決算を発表する際、「事業継続に重要な疑義がある」と情報開示することとなりました。
しかし、不採算路線である成田空港から撤退すれば、スカイマークは経営の立て直しをはかれる見込みです。
現在のスカイマークは、札幌、新千歳、那覇、米子との間の1日6往復12便を運航していますが、6月の搭乗率は札幌67.9%、那覇64.5%、米子28.1%。いずれも羽田発着の便を下回り、今後も改善の見通しが立たないことから、10月末にも運休することにしたものです。
成田空港内の事務所は閉鎖し、成田空港を拠点にした国際線への参入計画も見直すこととなりました。