スカイマークの破たんでどうなる神戸空港

2015年1月、航空会社のスカイマークが民事再生法の適用を申請しました。

航空業界において運賃の引き下げをけん引してきたスカイマークの破たんで、先行きを不安視する利用客も多いことと思います。それだけでなくスカイマークが就航している空港やその管轄行政にも波紋が広がっており、代表的なのは同社が西日本の拠点として活用している神戸空港。

発着便の約7割がスカイマーク便で、出発ロビーの半分を同社カウンターが占めるほど、スカイマークの空港と言っても過言ではない神戸空港で、2015年1月29日朝に同社の民事再生手続きに関する内容と運航継続には支障がない旨の張り紙が掲示されました。

実はそれ以前の2015年1月15日以降、スカイマークの神戸空港発着便は欠航が相次いで発生していたのです。

国土交通省によると、経営破たんの一因となっている中型機5機の整備が1月からストップしているため、2月からは小型機27機のみでの運航となっているとのことで、今後も機材繰りにより欠航する可能性があり、利用客は困惑の色を隠せません。

欠航や減便を不安視するのは利用客だけでなく、運営している神戸市にとっても切実な問題となっています。2015年1月末までは、神戸空港に就航する全8路線30往復のうち、7割の21往復がスカイマーク便でした。

同社も西日本の拠点として神戸を位置づけ、「スカイマークなくして神戸空港なし」と言われるほど、これまで一心同体で成長してきたのです。

航空会社から空港に支払われる着陸料の2013年度のスカイマーク負担額は約7億円と全体の6割超を占めていますが、同社の経営難に伴い2014年11月~2015年1月の着陸料など9,477万円も未払いとなっているの加え、2~3月に神戸空港を発着する札幌・米子・沖縄線については各2往復から1往復へ減便が決定、これにより航空会社から神戸市へ支払われる着陸料が1千万円近く減収となる見通しです。

また、今後も不採算路線は削減される可能性が高く、神戸空港発着便も対象とならないとは言い切れず、空港運営を直撃しています。

雲行きが怪しい中で、神戸空港は2015年2月16日に開港9年を迎えました。

開港前には2015年度の利用者数を434万人と予測していましたが、2013年度の実績では235万人、当初想定していたほど大型機が就航せず、LCCの本格参入に伴い関空に乗客が流れているとのことです。

また、空港の発着数こそ上限の30往復にまで到達していますが、小型機中心のため神戸市の財源となる着陸料は伸び悩んでいます。収支も2014年度は約8億円の赤字予想となっている上、空港施設建設費用の負債231億円も残っている状態。

近年、空港の民営化推進が進んでおり、関空、伊丹の両空港も2015年夏にも新運営会社に売却予定となっています。このような状況下、神戸空港も民間会社への運営権売却を正式表明しました。関西圏の3空港を一体運営してもらうことが行政の描く構想のようです。

神戸市は、神戸空港の資産などを評価するための調査費2億円を新年度予算に盛り込み、計画を進めています。売却価格が負債の231億円を上回らなければ市民の負担が増える可能性もあるため、できるだけ良い条件で売却できることが必須となります。

しかしながら、この方針にもスカイマークの破たんがマイナス影響を及ぼしています。

3空港の一体運用には神戸空港に現状の発着枠を上回る需要があることを示す必要があるとされていますが、いまのところはスカイマークの減便の可能性があるのみ。

久元市長は「他の航空会社から神戸空港を一層活用できないかとの話がある」と新規就航の可能性について言及しており、これが実現し一体運用が可能となれば神戸空港の価値は高まることになるでしょう。

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