子連れ旅行において機内でいい子で過ごしてもらうためにできること
小さい子どもがいる方も、帰省などで飛行機に乗る必要があったり、家族で旅行に行きたいと思う方は多いと思います。
国内でも羽田空港発着便だと2時間前後の便はありますし、国際線であれば2時間超えは必須。
大人でも慣れていない方にとっては身動きが取りづらい中でつらい場合もありますので、子どもを2時間静かに座らせておくなどということは不可能というもの。
飛行機の中で子どもが泣きだし、親が必死になだめている・・・なんて光景を目にしたことがある人も多いのではないでしょうか。
バスや電車などの地上交通機関であれば、どうしようもなければ降りることもできますし、新幹線でも車両間のスペースに連れて行くことは可能ですが、空の上では逃げ場がなく周囲からの視線にただ耐えるのみで、むしろ親の方が泣きたくなってしまいます。
飛行機での子連れ旅がトラウマにならないよう、未然に防止する方法や対処方法があるのでしょうか?
そもそも、飛行機に乗ると子どもは泣いてしまうのでしょうか。
飛行機は閉鎖された空間で、機内はほかの乗り物と比べても圧迫感があります。
特にエコノミークラスの座席間はとても狭く、乳幼児を膝の上に抱いて乗る場合には更にひと苦労。
子ども自身も足が伸ばせないなど、自由に動くことができないためリラックスできず、身動きが取れない不安と緊張から泣き出してしまうことが考えられます。
このような場合に備え、できるだけ子どもがリラックスできる空間づくりをする準備をしておくとよいかもしれません。
例えば、お気に入りのぬいぐるみやブランケット、バスタオルなど、いつも使っている香りや肌触りのものがあるだけで子どもにとってはリラックス効果が高いとされています。
また、赤ちゃんであれば哺乳瓶、幼児にはおもちゃ、絵本、折り紙や塗り絵セットなど、気分が紛れるものがあれば良いと思います。
もうひとつ子どもが泣く要因として、飛行機は上昇・降下に伴う気圧の変化を受け、耳がキーンとなることが要因とされています。
大人であれば、唾を飲み込んだり、あくびなどで耳抜きをしたりと自然に対処できるものですが、子どもはこの耳がキーンとなる状況が理解できず、痛みのため泣いてしまうのだそうです。
この場合、赤ちゃんであれば哺乳瓶で飲み物を飲ませるか授乳するとよいとされています。
幼児であれば、飴をなめると舌の動きと口の中で溶けたものを飲み込むことで、簡単に耳抜きをさせることができます。
飴を持っていない場合は、大体の航空会社は機内に準備していますので、客室乗務員に聞いてみてください。
飴をあまり食べさせたことがなく、喉に詰まらせそうで怖いという方は、棒付きのキャンディがよいでしょう。
ただ、棒付きキャンディはもらえないと思いますので、準備して乗ったほうがよさそうです。
紙コップにおしぼりを入れて耳に当てるといいととある航空会社の客室乗務員の方が教えてくれましたが、試していないので真意のほどはわかりません。
もし風邪などをひいていて鼻づまりの症状があるときは、耳抜きをしづらく航空中耳炎になりやすいため、飛行機に乗るのは避けた方が無難です。
子どもにも個人差がありますので、他にも泣く理由はあると思いますが、まずはこの2大不安要素について対処できるよう準備しておくと安心でしょう。
そもそも泣かないようにする方法を考えると、子どもに寝てもらうのが一番。
では、機内でスムーズに寝てもらうために何ができるでしょうか?
まずは予約の時点でいつも昼寝などをしている時間帯の便を選ぶことから始めると良いでしょう。
搭乗日当日は子どもの機嫌が悪くならない程度に昼寝の時間などを調整します。
出発空港にどのような施設があるかを予め調べておき、施設の充実度に応じて空港への到着時間を調整しても良いかもしれません。
羽田空港などの大きな空港であれば、保安検査場通過後も子どもが遊べる場所が作ってありますので、少し早めに行って心ゆくまで遊んでもらうと子どもも満足できます。
地方空港にはこのような施設はないことが多いので、出発までの時間が短いほうが無難かもしれませんが、どこの空港でも展望デッキが広く気持ちの良い空間になっていますので、飛行機を見ながら走り回らせておくのも一案です。
また、ご飯を食べると眠くなるので、搭乗前に空港で食事をとるのも良いかもしれません。
国際線では離陸後まもなく食事が出てくるため、わざわざ出発前に食べることはあまりないかもしれませんが、離陸後すぐとはいっても優に1時間はかかります。
それまでに騒ぎ出してしまうことも多いので、搭乗前にお腹いっぱい食べさせて、機内で寝入りやすくするのも良いでしょう。
子どもと機内で快適に過ごすには、事前の準備も大変重要。
まず予約する際には、子どもを泣かせないようにするため、また泣いてしまったときに対処できるために都合のいい席を確保することが大切。
赤ちゃん連れの場合はオムツ替えなどで席を立つことが多くなるため、移動の際に邪魔にならないよう、移動しやすい通路側の席を確保しましょう。
物心のついた幼児連れであれば、窓際の方がリラックスでき、窓から外の景色を見て気を紛らわせることができるので良いかもしれません。
席を必要としない子どもの予約については、国内線は3歳になるまでは無料、国際線は2歳になるまでは大人の運賃の10%程で搭乗することができます。
座席にチャイルドシートをつけてひとりで座らせることも可能ですが、1席分の運賃がかかります。
航空会社のチャイルドシートを借りることもできますが、自分のチャイルドシートを使いたい場合は要件があるため、いずれにしても事前に確認が必要。
予約する際に赤ちゃんと一緒の飛行機の旅が初めてだったり、経験が少ない旨を伝えれば、各航空会社のサービスを丁寧に説明してもらえることがありますので、不安なことは相談してみるのが一番。
「2時間くらいのフライトだから寝てくれるでしょ」などと安易に考えているときに限って大変な目に合うもの。
泣き叫ばれて居たたまれない思いをするより、多少荷物になったとしても入念に準備しておくべきで、結果無駄な準備だったとしても安心料と思って備えておいたほうが良さそうです。