たまには空を見上げて天気予報をしませんか?

「観天望気(かんてんぼうき)」という言葉をご存知でしょうか?自然現象および動物、植物の様子や行動などから天気を予想することだそうです。

今は予報精度の高い天気予報サイトがあり、なかには「5分後から雨が降り出します」とまで予報してくれるものもあります。しかし、電波状況が悪かったり、スマホを自宅に忘れてしまったりなど、いつでもスマホを見ることができるとは限りません。

そんな時にこの「観天望気」が役に立つことがあるかもしれません。

“飛行機雲がしばらく残っているときは雨が近い”

上空の飛行機からすーっと伸びた一筋の飛行機雲、そしてそれがしばらく消えずに残っている場合は雨が近い可能性が高いです。一方で、すぐに消える場合は晴れが続くことが多いでしょう。

雲ができるのは上空の湿度が高い場合で、晴れているときは湿度が低く、雲そのものもできにくい状態にあるため、ある程度の予測ができるというわけです。

“日がさ月がさは雨”

太陽や月のまわりに薄く白い光の輪や黄色い光の輪が見られることがあります。この光の輪、太陽のまわりにできるものは日がさ、月のまわりにできるものは月がさと呼ばれています。

巻層雲と呼ばれるうす雲が出ているときに起こる現象で、低気圧や前線が近付くと発生することが多いため、その後雨になることが多いとされています。

“スズメが早朝からさえずると晴れ”

日本人に親しみ深いスズメは、シナントロープと呼ばれる人間社会の近くに生息し、人間と共生する動物です。身近な鳥だけに、スズメの行動は観天望気の格好の対象になっています。

朝早くからスズメがチュンチュンと鳴く声が聞こえる日は晴れるといわれています。小鳥のさえずりで気持ちよく目覚めると気持ちの良い1日が待っていることでしょう。

“朝もやの昼日和り”

早朝の里山や田畑には朝もやが立ち込めていることがあります。

夜の間に天気が良い場合、放射冷却と呼ばれる現象などによって地面が冷やされて霧が発生し、それが朝もやとなるわけですが、日が昇るとともに気温が上がってくるともやが消えていきます。

“太平洋側は春海秋山、日本海側は春山秋海”

太平洋側では春は海側(南の方角)秋は山側(北の方角)、日本海側では春は山側(南)秋は海側(北)の天気をみると、その後の天気が予想できるというものです。

地形や気圧配置などにはよりますが、春は太平洋高気圧による影響を、秋は大陸の高気圧の影響を受けるためと言われています。

ほかにも「綺麗な夕焼けは翌日晴れ」「暑さ寒さも彼岸まで」「ツバメが低く飛ぶと雨」など、日本には風流なことわざがありますね。

いまやスマホですぐに天気予報を見ることができる時代ですが、たまには空を見上げて天気に思いを馳せる、そんな風情あるしぐさもステキですね。

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