管制官の指示が旅客機同士の事故を防ぐ?

空港の規模や離着陸機の数によっては、旅客機が滑走路を横断することがありますが、旅客機同士の衝突事故が起きることはありません。

空港事情に詳しくない人が端から見れば、不思議な光景にも見えるかもしれませんが、これは離着陸機を束ねる管制官が迅速かつ的確な誘導指示を出しているからなのです。

その管制官の流れは・・・

1.管制官は管制塔から到着機に着陸許可を出す。(優先順位は到着機からとなっている)

2.着陸した到着機が、待機している飛行機前を通過後、それを確認した管制官は待機している飛行機に対して横断許可の指示を出す。

3.横断機のパイロットが管制官の出した指示を復唱し、横断開始。横断機が横断し終えたことを確認後、後続の着陸機に着陸許可を出す。

おおよそ、以上のことが繰り返し行われます。

着陸機が行き交い、次々と空港へ着陸する中、滑走路内で待機していた飛行機が滑走路を横断する、このような光景は大きな空港もしくはラッシュ時などで見られます。

このような場合において管制官の指示が少しでも遅れてしまったら・・

1.上陸待機時間が長くなり、着陸機に遅れが出る。
2.当然、後続の着陸機にも遅れが出る。
3.滑走路待機中の飛行機の離陸が遅れる。
4.最悪の場合、事故に繋がる。

など、フライトスケジュールが乱れ、なかなか遅れを取り戻せず、多くの利用客に迷惑をかけることになります。

このため、空港において管制官は常に気を抜けず、小さなミスも見逃せない緊迫した状況で指示を出しているのです。

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