操縦室にパイロットが1名になる日は近い?

ひと昔前の在来型B747型機は機長、副操縦士、運航機関士の3名で操縦していました。

しかし、航空機に搭載している電子機器の発達に伴い、パイロットに代わり電子機器がその役割を担うことができるようになり、現在の航空機は機長、副操縦士の2名のパイロットで操縦しています。

将来、更に電子機器が発達することで、パイロットを必要としないオートパイロットのみで運航することもあながち夢物語ではありません。

現在NASAでは、「Distributed Flight Deck」と呼ばれる次世代コックピットを検討しているそうで、ここでは機長であるパイロット1名のみがコックピットで操縦し、副操縦士は「Super Dispatcher」と呼ばれ、地上から約12機の航空機をコントロールすることとなっているそうです。

Super Dispatcherは担当する航空機をコントロールする役割を担うと共に、通常の運航では更なる付加価値を提供することとなります。

Super Dispatcherのデスクでは航空機の飛行ルートや機体の状況をディスプレイでモニターすることができ、フライトプラン、ウェザー等の情報を基に飛行ルートの変更やタービュランスの回避を提案、航空機に搭載されているFlight Management Computer(FMC)へ直接情報を入力することも可能となります。

現在の副操縦士が担っている「航空機のモニター」の役割に加え、多くの情報を素早く得ることができ、多くの航空機を同時にコントロールすることが可能となるのです。

さらに、Super Dispatcherのデスクでは機長の操縦席と操縦席からのコントロールパネルをモニター越しに見ることができ、機長が行う操作などを的確にサポートすることが可能となります。

一方、地上から航空機をコントロールすることが可能となることで、機長とSuper Dispatcherのどちらが航空機をコントロールすることが可能としているかが不明確になることも懸念され、パイロットとのコミュニケーションの手順を考慮したルール作りが必要となると想定されます。

また、自分の担当している航空機に不具合が発生した場合の対応も懸念されています。

例えば、ある航空機に不具合が発生した場合、その対応を見過ごす、もしくは不具合対応に専念するあまり他の航空機のモニターが疎かになる状況は容易に想像に難くありません。

この点についての対応策を講じることことも今後の課題となってくるでしょう。

現在もパイロットが急病などで操縦できなくなる、所謂「パイロットインキャパシテーション」になるリスクは少なからずあり、パイロット2名体制の理由のひとつはこの問題に対する対策でもあるのです。

今後、この新システムの開発が進むことで運航中のリスク軽減につながるかもしれませんし、航空会社にとっては人員削減も可能になってくるため、開発と実運航への展開が待たれます。

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