フライト前に航空整備士に点検してもらう項目と内容とは

飛行機の安全なフライトに欠かせないのが「飛行前点検」「飛行間点検」

「飛行前点検」にはディパーチャーとアライバルの2種があります。

飛行前点検/ディパーチャー点検:その日の初回飛行前に行う飛行前点検。航空整備士1~2名で、1時間ほどかけて行います。

飛行前点検/アライバル点検:その日の最終飛行後。明日の飛行に備えて行うので、これも飛行前点検とされています。

「飛行間点検」毎日の2回以後のフライトの出発前、毎回行われます。

この他にも、さまざまな段階で行われる整備があります。

「定時整備」は、それぞれの機体が規定の時間を飛行したら行うものです。

・定時整備/A整備:500飛行時間ごと。約1ヵ月半に1回実施。機体とエンジン全体について総括的に。航空整備士20名くらいで6時間ほどかけて行われます。

・定時整備/C整備:4000飛行時間ごと。約1年に1回実施。全システムの作動状況、エンジンの細部まで。航空整備士の人数、作業時間とも大規模になります。

航空機には飛んだ時間の長さによって定められた点検時間があり、不具合があってもなくても点検をします。短時間しか飛んていない機体は比較的簡単な点検となりますが、何ヶ月も何年も長く飛んだ機体は、分解したり、特殊な機械を使って細かい部品の隅々まで点検します。

さらに大がかりなのがHMV(重整備)。分解できるものはすべて分解して細かく点検し、すみずみまで入念な整備を行い、新品同様の機体に生まれ変わる整備。

整備のやり方は航空法に定められていて、航空整備士が大人数のグループで作業するような大規模整備の場合、「確認整備士」が整備の始まりから終わりまでを管理し、整備完了の確認を行い、航空日誌にサインします。「確認整備士」は、そのための国家試験に合格し、なおかつ会社からも認められた公認の航空整備士です。

以前は飛行機が5000時間くらい飛行すると、不具合のあるなしに関わらず主要部品の交換を行い「オーバーホール」としていました。しかし、近年では部品の品質が非常によくなったため、故障もごく少なく、「明らかに良品であると判る部品は交換しなくとも良い」という考え方になってきています。

オーバーホール方式が減っている代わりに「オン・コンディション」や「コンディション・モニタリング」という新しい方式の点検・整備が採用されるようになってきました。

オン・コンディションは、部品を装着したまま検査・点検し、不具合が見つかった時点で部品を交換する方式。コンディション・モニタリングは、運航状況・不具合発生状況に関するデータを収集し、その解析にもとづいて対応する方式です。

ドライブ中の車は、途中で調子が悪かったら、道路に車を止めて点検したり、修理屋に電話したりできますが、フライト中の旅客機には、それができません。空に飛び出してみてから「故障してました」「ガス欠だ」と判ったのでは困るので、異常や故障を一つも見逃さないよう、出発前に何度も念入りに点検が行われます。

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