航空整備士がパイロットを誘導する時とは?

旅客機の操縦に関わるのは、パイロットだけ。そういうイメージがありますが、実は全くそんなことはありません。航空整備士には、パイロットを誘導する仕事もあるのです。

自動車教習所では、教える人が、教えてもらう人に「ここでエンジンをかけて」「ブレーキはこういう風に」と一つ一つ、指示を出して、やりかたを教えてくれます。飛行機でも、全く同じことをします。教えるのは地上にいる航空整備士、教えてもらうのが旅客機の中にいるパイロットです。

自動車を運転するとき、誰かに自動車の位置を見てもらい、指示を出してもらって、バックしたり、駐車したりすることがあります。それと同じことです。

エンジンをかけるのも、どう進んで曲がるか、ブレーキのタイミングも、機長と整備士の間で打ち合わせしながらやります。このときパイロットの方では、地上や後方の様子が見えないので、地上に立ち、旅客機全体の位置や姿を確認してくれる、整備士の指示が必要となるのです。

旅客機の準備が整い、離陸するために滑走路に向かうときは、整備士がパイロットに「どこでエンジンをかけたらいいか、どういうタイミングでブレーキをかけたらいいか」指示を出します。パイロットはそれに応じて、必要な操作をします。

旅客機を後方にバックさせてから、前進させるのですが、旅客機はバックができません。そこでトーイングトラックというトラックが、機体をバックさせます。やっている途中でエンジンが止まったとか、なにか不都合がおきたら、どうすればいいかパイロットに教えるのも、整備士の仕事です。

旅客機のエンジンが動き出すと、トーイングトラックが切り放されて、旅客機は自力で滑走路を前進しはじめ、いよいよ離陸となります。そこから機長は旅客機の離陸に気持ちを切り替え、整備士はフライトの安全を祈りながら機体を見送る、というわけです。

地上で手を振り、機体を見送る整備士は、その機体を担当した3~4人です。このときに旅客機がヘッドライトを点滅させるのは、整備士への「整備してくれてありがとう、行ってきます」の感謝のサインです。私たちは思いついたとき、すぐ気軽に旅客機を利用することができますが、そのフライト一回ごとに、大勢のスタッフが協力しあって、働いているのです。

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