24時間空港の関空への乗客の不満と対応策を検証

最近関西エリアを訪れる外国人観光客が急増しているようです。

そんな関西地区の空の玄関となっているのは、このエリアで唯一国際定期便が就航している関空として親しまれている関西国際空港です。

関空を管理する新関西国際空港会社によると、平成26年度の関空の国際線旅客数は約1,352万人で過去最高となり、中でも外国人観光客は前年度比41%増の約699万人で、1994年の開港以来初めて日本人の乗客数を上回ったといいます。

関空は24時間空港となっているため、早朝深夜に発着する便も設定されています。

しかしながら、現状としては深夜や未明に到着しても公共交通機関がないため、空港内で長時間や一夜を過ごすケースが増えるという問題点が浮き彫りとなってきているようです。

関空から大阪市内へと向かうリムジンバスの最終便は午前1時45分、始発便は午前5時、電車も午後11時40分から午前5時45分までは運行していません。

タクシーであれば移動は可能ですが、「24時間空港なのに深夜に到着しても関空から出られない」との不満の声もあがっています。

LCCをはじめとして早朝の便を利用するために約200~300人が空港内で夜を過ごすことが常態化しつつあり、第1ターミナルビルのベンチ約1,300席はこうした人々で埋まり、シャワーが使える有料ラウンジには順番待ちの列ができることもあるそうです。

そして、その約7割が外国人観光客。

この状況を改善すべく、関空内の複合商業施設「エアロプラザ」内に新たに約200席の椅子を配置、休憩や仮眠用のスペース(約550平方メートル)を整備し、コインシャワーも設置しました。

また、リムジンバスの会社にも、深夜や未明であっても1時間に1本のペースで大阪市内行を運行すべく増便することを要請しています。

公共交通機関の充実だけではなく、これまで午前6時半から午後10時まで営業していた国際線到着ロビーの案内カウンターを24時間対応にするなど空港施設側も充実を図り、「24時間空港として深夜でも快適に過ごせる場所にしていきたい」と空港関係者は話しています。

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