関空が採用したラッカスの無線LANサービスが好評

近畿地方の国際空港といえば関空と呼ばれる関西国際空港ですが、その関空は大阪湾内の人工島に位置し、2014年の航空機発着数は年間14万回を超え、また利用者も1,900万人を超えるなど、関西地域と世界を結ぶ国内有数の空港となっています。

また、関西地区三空港(関西国際空港・伊丹空港・神戸空港)の中でも唯一定期国際線が就航する空港として、関西地区を中心とする外国人旅行者の増加にも貢献しています。

その関西国際空港で提供する公衆無線LANサービスに、ラッカスワイヤレスジャパン合同会社(本社:東京都中央区)の無線LANコントローラ「Ruckus ZoneDirector(TM) 3000 Series」およびデュアルバンド屋内アクセスポイント「Ruckus ZoneFlex(TM)」が新たに採用されました。

関空内では、100台を超えるRuckus ZoneFlexを2台の冗長構成のRuckus ZoneDirectorにより管理し、毎日5万人を超える旅行客に無線LANサービスを提供。

近年、国内外を問わずスマートフォンやタブレット端末の利用者が爆発的に増加しており、特にスマートフォンの普及率は5割近いとも言われています。

2014年に行われたICT総研の調査では、2016年のタブレット所有者数は2013年の713万台から164%増加して1,170万台になるとの結果がでており、また同2014年に行われたMM総研の調査によれば、スマートフォン契約数は2019年には1億件を突破すると予測されています。

ユーザーもまた、より多くのマルチメディアコンテンツを利用し、多くのアプリケーションがクラウドへ移行していく現状からも、Wi-Fiサービスのニーズが高まっていることは言うまでもありません。

関西国際空港においても、これまでにも空港内の一部エリアではWi-Fiサービスを提供していましたが、スマホやタブレットなどの急速な普及と旅行者からのWi-Fiへのニーズ増大により、独立したアクセスポイントによるサービスに対する課題が顕在化したことから、新たな無線LANネットワークの構築および提供が不可欠であるとの結論に至ったとのことです。

ターミナル全域で、より良いユーザーエクスペリエンスを提供できる高密度接続の実現を目指し、新しいWi-Fiネットワークを導入するべく2012年にプロジェクトが立ち上げられ、新しいシステムを選定するプロセスの初期段階では、他のベンダーが有力視されていたとのことです。

しかしながら、検証を進める中で、ラッカス独自の特許取得済技術「Ruckus BeamFlex(TM)」がもたらす接続性やカバレッジ、そして電波干渉を自律的に回避する機能が、広い空間に対して安定したWi-Fiサービスの提供を求められる空港では特に大きな威力を発揮すると判明、採用されるに至りました。

併せて、全チャネルの容量分析を基にして最高のパフォーマンスを発揮しRFチャネルを自動で選択する「Ruckus ChannelFly(TM)」等の技術も採用の決め手になったといいます。

関西国際空港情報通信ネットワーク株式会社のシステムサービス部システムサポート2、グループサブリーダーの森池 秀行氏によると、「ラッカスのアクセスポイントの性能は想像以上でした。期待を越える範囲をカバーすると同時に、圧倒的な数の同時接続を実現することができます。

また、他社製のアクセスポイントに比べて3割少ないアクセスポイントで同範囲をカバーすることができました。加え、アクセスポイントがあらかじめ設定されたアクセス容量に達すると、クライアントロードバランス機能によりデバイスを他のアクセスポイントにつなげる調整を自動で行ってくれます。

これにより、アクセス容量の増加を干渉なしで実現できると同時に、デバイスのアクセスを適宜分散することができます。ラッカスのWi-Fiソリューションにより、お客様にもご満足いただける快適なWi-Fi環境が構築できました。」とのこと。

ラッカスの無線LANソリューションを採用したこの公衆無線LANサービスは2014年4月に開始されており、搭乗ゲートやショッピングエリアなどはもちろん、空港内の主要な公衆エリア全域をカバーしていて、開始以来700~800が常に接続されている状態といいます。

ネットワークへの初回アクセスも簡単になっており、Wi-Fiサービスに旅行者が接続すると、ログインネームやパスワードを登録することなく、使用条件に合意するだけで接続することができるため、ユーザーにも好評です。

なお、現在このネットワークは乗客をはじめとする空港利用者のための無線LANサービスとして提供されていますが、今後は関空内のスタッフ業務への活用も検討されているとのことです。

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