国内LCCの国際線競争が始まる!?

日本で就航して以来、右肩上がりで需要が高まっているLCC(ローコストキャリア)=格安航空会社。成田空港や関西国際空港にはLCC専用ターミナルまで建設され、その勢いはまだまだ鈍ることはないようです。

日本初のLCCであるピーチ・アビエーションは、一時期はパイロットが不足して2千便もの減便をしたことで騒がれ、LCCの急速な拡大路線に疑問を持たれたこともありました。しかし、現在ではパイロット養成学校の新卒者や、元航空自衛隊のパイロットなどを採用して、パイロットの必要数を確保しています。

また、ピーチ・アビエーションの拠点は関西国際空港ですが、2014年には沖縄・那覇空港を第二ハブ化、那覇からは現在台湾・桃園国際空港便を運行しており、2015年にはさらに香港便を就航。以後ハノイやバンコクなど、那覇を拠点とした東南アジア便を増やしていく計画を持っています。

こうした便数の増加の流れと、ネットワークの拡大による東南アジア方面からの外国人客増加を見越し、ピーチは2014年末、客室乗務員を現在から15%増加した350人にすることを発表しました。

ピーチ・アビエーションは全日空が出資者のひとつであり、筆頭株主でもあるLCCですが、一方の日本航空が出資者となっているのが、オーストラリアのカンタス航空の子会社ジェットスターの系列LCCであるジェットスター・ジャパンです。

ジェットスター・ジャパンの拠点は成田空港ですが、2014年にはピーチ・アビエーションの本拠地関西国際空港に乗り込み第二ハブ化。そして、2015年2月には、国内線を主流に運行してきた同社の初めての国際線となる関空-香港便を就航させます。

ジェットスター・ジャパンの鈴木社長は成田からの国際線就航にも意欲的。一方のピーチ・アビエーションは、ジェットスター・ジャパンの国際線参入はLCCの裾野を広げるものとして余裕の歓迎姿勢です。2015年は国内LCCによる国際線競争の元年となりそうです。

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