旅客機についているアンテナの種類とその機能

旅客機の胴体の上下には、いくつもの突起物が見えます。

そのほとんどはアンテナ。

アンテナといっても、一般家庭の住宅の屋根や屋上についているようなテレビやラジオを受信するためのアンテナとは、まったく異なる形です。

もし、一般家庭が使うような、魚の骨に似た形のアンテナや、衛星放送受信用の丸いアンテナを旅客機の外側にとりつけても、機体は飛行中に空気抵抗を受けますから、きわめて強い風に吹かれてしまいます。アンテナが吹き飛んでしまったり、機体が破損したりするでしょう。

ですから、旅客機用のアンテナの大部分は、機体の一部と化していたり、機体に埋めこまれていたりします。

アンテナの多くは、航法装置のための送受信用アンテナです。地上の航空管制官に、自機の便名や機種、高度、スピードなどの情報を送って、それにもとづいて必要なやり取りをしたり、航空援助施設から自機の針路や目標物への直線距離にかかわるデータを受信したり、いろいろな用途があります。

ほかにも機内電話のための送受信アンテナや、客室サービス用にはAMラジオやテレビの受信アンテナもついています。

アンテナの数は機種によってさまざまですが、ジャンボ機(ボーイング747)の場合、全部で25本のアンテナがついているそうです。

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