お腹の赤ちゃんと一緒に飛行機で旅行するには?

「マタ旅」という言葉を、どこかで見かけたり、聞いたりしたことはありませんか?「マタニティ旅行」を略した言葉で、妊婦さんが旅行することをいいます。そういう言葉ができるくらい妊婦さんの旅行は便利になって、妊娠中に飛行機で旅行に行く人が増えているのです。

妊娠から五ヶ月目くらいが安定期で、このころにはつわりも終わります。

ようやく一安心という時期ですから、夫婦水入らずで旅行がしたいと思いつく妊婦さんは実に多いそうです。子どもが生まれたら、当分は忙しくなるのですから・・・。

それに応じて、マタニティ向け旅行プランを企画している旅行会社も多いので、問い合わせてはいかがでしょう。こういうときですから、まかせられることは旅行会社におまかせして、楽なプランを立ててしまいましょう。いろいろなサービスを受けることもできます。

日程や行き先、乗り物などのスケジュールが決まったら、お医者さんにこのスケジュールで旅行に行っていいかどうか、確認してください。安定期は散歩やマタニティスイミングをやってもよいとされていますし、旅行会社でも、海外向けの「マタ旅」プランを販売しています。

ですが、すべての安定期の妊婦さんが旅行をしてよいとは限りません。この時期になっても、それ以降も、10人に1人か2人が流産や早産になります。2割の妊婦さんには安定期がないと言われているそうです。自分は安静にしていたほうがいいのか、それとも、ある程度の期間なら旅行に行っていいのか。自分の体調を医師に確認してから出かければ、海外でもどこでも、安心してすごすことができます。

それに、航空会社や出産予定日によっては、妊婦さんが搭乗するとき、医師の診断書が必要になることがあったり、医師の同伴を求められることもあります。

航空会社によって内容は違いますが、次のような条件をあげていることが多いようです。

・出産予定日を含め7日以内なら、「診断書」や「同意書」「医師の同伴」が必要。

・出産予定日を含め8日目以上28日以内なら、「診断書」のみ。

航空会社によって、「診断書」だったり「同意書」だったり、両方だったり。提出する書類が微妙に違ったりしますから、問い合わせのとき、よく確認してください。

それから、航空会社でフライト中どんな点に気をつけたらいいか、教えてもらうことも可能です。

機内では、炭酸ガスの入った飲料を飲むのは避けましょう。シートベルトの長さが足りなかったら、延長用のベルトがありますから、使ってください。エコノミ-クラス症候群にならないよう、水分を充分に取り、機内では1~2時間くらいに一度、通路を歩いたり、身体を動かしてください。

他にもいろいろなことを教えてもらえます。

座席の位置や、他のことでも、気になることは質問してみてください。歩きやすいように通路側の席をお願いするのいいかもしれません。

また、自分自身でも、体調の変化に気をつけてください。妊婦さんは元々貧血気味ですから、フライト中にめまいがしたり、たまたま体調が不安定なときに乗ってしまい、気絶してしまう人もいます。これは、地上と飛行機の中とでは環境が違い、気圧や湿度、その他の点でも、いろいろな点が違っているためです。

思わぬときに体調が変化する時期ですし、環境の変化に身体がついていけず、予期しないトラブルが起きることもあります。

飛行機に乗る前でも、乗った後でも、体調がおかしいと思ったときは、遠慮せずに周囲の人に伝えてください。場合によっては搭乗を中止し、旅行をやめる勇気も必要です。

今日でないと旅行に行けないとか、予約したのにドタキャンしたら悪いなどと考えがちですが、一番大切なのはお腹の中の赤ちゃん。それに、医師や自分が旅行に行って大丈夫と思っていても、自分以外の周囲の人が、心配でたまらないということがあります。

子どもが生まれて忙しくなる前に、自由な時間を楽しみたいのは判るし、医師が「旅行に行ってもよい」と診断書を出したのも判っているが、それでも周囲の人たち、とくに『ご主人』が、妊婦さんが心配でいられないということがあります。

そういう時に、無理に自分だけで「どうしても旅行に行く」と言い張って出かけても、楽しくないもの。そういう妊婦さんの「楽しくない」は、お腹の中の赤ちゃんにも伝わってしまいます。そのことも考えて、ご主人や周囲の人とよく話し合ってから、飛行機の旅行に出かけるかどうかを決めてください。

子どもに手がかかって本当に忙しいのは、ほんの数年間だけです。その後は、ご主人と二人きりの旅行がいくらでも楽しめるようになりますから・・・。

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