エアバスの新・大型輸送機あらわる!?

エアバスは欧州連合の内の4カ国が国際協力のもとに設立した巨大航空機メーカーで、アメリカ合衆国のボーイングと激しい市場競争を繰り広げてきました。

そのエアバスが今回新たに、パーツ輸送を担う大型輸送機、新型「ベルーガ」の開発を発表しました。

これはA350 XWBファミリーの生産量が増加し、航空機市場が活発化したことによるものであり、エアバスはまず5機の新型「ベルーガ」を開発、生産し、2019年を目途に運用を開始する見込みです。

新型輸送機「ベルーガ」はエアバスA330をベースに開発され、コンポーネントや機器は既存のものを再利用するのですが、コックピットや貨物室などは新しく設計し直して開発するとされています。

これに伴い1994年の初飛行以来運用されてきた既存の「ベルーガ」は新型機と順次入れ替えとなり、2025年までには退役することとなりました。

巨大な貨物室を備え、シロイルカに似た独特な外見を持つエアバスのA300-600ST (Super Transporter)は、ボーイング377ストラトクルーザーの改修機「スーパー・グッピー」の老朽化に伴う代替機としてエアバスの旅客機A300-600Rをベースにして開発され、アメリカGE製エンジンCF6-80C2を搭載した航空機。

その独特な外見から、シロイルカの別名である「ベルーガ」の愛称をつけられ、長く人々に愛されてきました。

「ベルーガ」はA380やA350 XWBなどのエアバス機のパーツを、フランスのナントやサンナゼール、ドイツのブレーメン、スペインのヘタフェ、イギリスのブロートン、イタリアのナポリなどの、ヨーロッパ各地からエアバスの本拠地であるフランスのトゥールーズやドイツのハンブルクの最終組立工場へ輸送する大切な役割を担っています。

巨大航空機の大きな主翼や胴体などのパーツを難なく運ぶ「ベルーガ」は、飛行機を作るための飛行機とも呼ばれてきました。

長く私たちの役に立ってきた「ベルーガ」が退役するのは寂しいものですが、新たに開発される新型「ベルーガ」がその役割を引き継ぎ、長く航空ファンの目を楽しませてくれることに期待が寄せられています。

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