飛行機は左側からしか搭乗できない!?

旅客機では、私たちは必ず機体の左側から乗り降りしています。

旅客機の利用回数が少なめの人は気づきにくいかもしれませんが、実は何回乗っても、どの旅客機に乗っても、必ず「機体の左側から乗り降り」なのです。

これは、乗客の乗り降りに機体の左側を使うことになっているからです。緊急時は別ですが、そういった特別の場合をのぞいて、左側は使わないことに決められているのです。

機体の左側のドアを「出入口ドア」と呼び、右側のドアは「サービス・ドア」と呼ばれています。

サービス・ドアは、機内サービス用の機材などを搬入したり、搬出するための「業務用ドア」です。機種によっては、出入口ドアより小さめになっているものもあります。

乗客の乗り降りが左側と決まったのは、旅客機が客船を手本としているからです。旅客機が登場するまで、船は移動手段の主役でしたから、それまで船で使われていた言葉や習慣が、旅客機にも引き継がれています。乗り降りが左側と決められているのも、船の習慣の影響です。

船の場合、船首に向かって右側(右舷)を「スターボード・サイド」、左側(左舷)を「ポート・サイド」と呼んでいます。

昔の船は右舷の船尾にとりつけられた舵板があり、これが邪魔となって右舷を接岸させることはできませんでした。そのため、左舷を接岸して、乗客の乗り降りや荷物の積み下ろしを行なうことが慣習となり、それが引き継がれた結果、空港で旅客機が機体の左側をターミナルビルのスポットにつけるようになったのです。

他にも多くの点で、客船の習慣が旅客機に引き継がれています。

機長を「キャプテン」、乗員を「クルー」、乗客を「パッセンジャー」、客室を「キャビン」と称しますが、すべて客船に倣った言葉です。

船客係のボーイを意味した「スチュワード」も、そのまま旅客機の客室乗務員に用いられ、やがて女性の旅客係が登場するようになってから、これを女性形にした「スチュワーデス」という言葉が生まれました。

旅客機の歴史から見ても、女性の客室乗務員が主流となるのはつい最近のことで、初期の旅客機では主に男性が旅客係でした。

船の船長は「左ハンドル」で舵をとり、海の航路は「右側通行」と決められているのですが、旅客機のコックピットの操縦席も、機長が座るのは左側、空は「右側通行」と決められています。

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