ビールを製造している空港があるって本当?

当たり前ですが、空港へは飛行機に乗る目的でいきます。しかし、世界の空港にはショッピングモール感覚で行く地元の人や、近所の人たちでにぎわっている空港、乗り継ぎのための待ち時間を楽しめる空港があります。

そのような空港の一つがドイツのミュンヘン空港です。

イギリスを拠点に活動する世界最大の航空リサーチ・コンサルティング会社、スカイトラックス社は、毎年、世界の空港を格付けし、「世界空港賞(ワールド・エアポート・アワード)」を発表しています。

「世界空港賞」は、別名「エアポート・オブ・ザ・イヤー」とも呼ばれ、国際空港評議会の「世界最優秀空港賞」と並び、世界で最も権威のある「空港賞」と見なされています。

この格付けは、世界395の主要空港が対象で、空港利用者1200万人にアンケート調査を行い、空港へのアクセスのしやすさや、ターミナルの利便性・清潔さ、フタッフのサービス対応・外国語対応のためのスキル、セキュリティー体制、レストラン・ホテル・アミューズメント施設の充実度、手荷物の搬送時間など、計39の項目から評価しています。

様々な項目のアンケート結果から発表されるこの賞は空港賞だけではなく、例えば世界で最も優秀と評価された航空会社に送られる賞「世界最優秀エアライン賞(ワールド・エアライン・アワード)」という世界的にも注目度が高い賞や、「世界で最もセキュリティ手続き対応が素晴らしい空港」「世界で最も出入国審査手続きが素晴らしい空港」「世界で最も乗り継ぎ(トランジット)がしやすい空港」など、様々な部門での評価を発表しています。

因みに2013年度の発表で、羽田空港は、国内線空港の総合評価「世界最高の国内線空港」部門と、空港の清潔さや快適さを評価する「世界で最も清潔な空港」部門で1位を獲得しています。また、出入国審査手続きの対応や、手荷物配送の迅速さ・効率さでも高い評価を得ています。

この賞のうち、「世界で最もレストランが素晴らしい・美味しい空港」部門で1位に選ばれたのがドイツのミュンヘン空港です。

ドイツの街のお店は夜早くに閉店し、しかも日曜日も営業していないのに対し、ミュンヘン空港は9時から21時まで営業、日曜日も営業しており、さらにスーパーは24時まで開いています。お土産を買い忘れても空港で購入できるのです。しかも、商品の値段も市街地と変わらず、市内でセールが行われれば、空港でもセールを行います。

そのため、空港利用者だけでなく、地元の人も買い物に来ます。日本人観光客に人気のあるのは、ドイツのオーガニック化粧品などです。

レストランも充実しており、およそ40店近くのレストランとバーが、それぞれの予算と好みに合わせた食事や飲み物を取り揃えています。

有名なホフブロイハウスでは、本場の極上ビール、タイ料理や寿司を味わえるマンゴスチン・レストランは、チーク材を使った床などが醸し出すアジアの雰囲気も評判です。

他にも、洗練された特製のコーヒーを楽しむならサンフランシスコ・コーヒーカンパニー、アラン、デリカテッセンのダルマイヤー、シーフードレストランのゴッシュ・シルトやシーフード・シルトでは、新鮮な海の幸を使った軽食を楽しめます。

ケーファーではビストロ料理、ピッツァ・モナコではイタリア料理、ビストロ・オーガニックでは、大きなディスプレイでの水族館の映像や、内装も自然をモチーフにしており、空港の喧騒を忘れさせてくれます。そして白発泡ワインのプロセッコやラッシー、健康的なドリンク、有機食材から作られたヘルシーな軽食、ケーキ、フルーツ、サラダなど、豊富なメニューが揃っています。

また、グルメな人には、エアブロイの妹分的レストランで、最高の食材を使った料理と、繊細な料理を提供してくれるネクストトゥヘブンがあります。

しかも、ミュンヘン国際空港の全てのレストランにおいて、ベジタリアンフードが用意されています。

そしてやっぱりドイツではビールという人に、ミュンヘン国際空港には、世界初となる、そして世界で唯一の空港内醸造所エアブロイがあります。そのビアガーデンにはバイエルンの素晴らしい技術によるビールと、週替わりの種類豊富なローカルメニュー、ドイツならではの心地いい空間があります。

できたてのフレッシュなビールとバイエルン料理を、本物の栗の木の下で楽しむことができ、この大きなビアガーデンには、空港利用者はもちろん、地元の人にも人気です。

日本ではセントレア(中部国際空港)がミュンヘン空港と姉妹空港の提携を結び、ターミナル4階のレンガ通りにある、フレンチカフェ「クイーンアリスアクア」で、「エアブロイ」を飲めるようになりました。ミュンヘン空港からルフトハンザのカーゴ便で期間限定で空輸され、毎年4月下旬の解禁日を楽しみにしている日本のファンも少なくありません。

ミュンヘン空港によると、このビールは「麦芽・水・酵母・ホップしか使ってはならない」というドイツのビール純粋令を守って作られています。そして徹底した温度管理のもと空輸しており、温度変化に敏感な生ビールの新鮮さを保持できるのは「醸造地と消費地が共に空港だからこそ」とのことです。なお、このビールは世界でも、セントレアとミュンヘン空港だけでしか味わえません。

ドイツを目的にする場合でも、経由地としてミュンヘン空港に降りる場合でも、機会があればミュンヘン空港を堪能してみはいかがでしょうか。

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