旅客機の掃除は、手洗いで優しくが基本?

旅客機の機体は定期的にクリーニングされます。航空会社や機種にもよりますが、機体丸ごとのクリーニングはだいたい1カ月に1~2回です。

家庭の掃除も同じですが、汚れは放っておくと落ちにくくなります。1カ月に1回くらいのペースなら、汚れが楽に落とせるのです。機体についた汚れは見た目の問題もありますが、腐食の原因となりますから、早めの除去が欠かせません。

旅客機で特に汚れやすいのは、機首部分、主翼、尾翼の前縁、エンジン周りです。これらの部分は、最も頻繁に洗浄されます。フライト数の多い国内便の旅客機だと、ほぼ毎週クリーニングが行われ、いつもさっぱりした姿でフライトしています。

ジャンボ機には巨大な自動洗機装置もありますが、大半の航空会社では
「人の手で優しく手洗い」です。

エンジン周囲の開口部などには、栓や目張りをしておきます。そのうえで汚れに洗剤をスプレーして2~3分放置し、汚れが浮いたらホースから出る高圧の水で洗い流すのです。

洗剤スプレーといっても、巨大なジャンボ機を洗うのに、家庭サイズの洗剤スプレーでは大変すぎます。そこで、水と洗剤を入れた旅客機専用の小型の洗剤タンクを使います。洗剤スプレーで落ちなかった汚れは、モップやブラシに洗剤をつけて、こすって落とします。

洗機の基本は手作業で、ジャンボ機の場合20人で4時間かかります。使われる水の量は約20t。これが最新の自動洗機装置だと、機械を操作する人が1人必要なだけ、作業時間は80分だそうです。

しかし、自動洗機装置には、それと別に旅客機のデータを機械に入力する時間がかかります。

コンピュータに旅客機のサイズや形を正確に記憶させておいて、大きなモップがその記憶に沿って動き、機体の表面を隅々まで洗浄してくれるというしくみだからです。

ただし、この最新鋭の自動洗機装置をもってしても、「手」が届かずに洗いきれない部分があるため、やはり最後の仕上げには、3~4人による手洗いが必要とのこと。

旅客機の洗機の基本は「優しく手洗い」なのです。

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