世界初の海上空港は、日本にある!?

日本で最初、しかも世界初の海上空港は長崎空港です。長崎空港は1975年、大村湾に浮かぶ島と、その周辺を埋め立て建設されました。

なにしろ世界初ですから、海の彼方から旅客機が飛来し、海上に浮かぶ小島に降り立つ姿を見ようと、たくさんの見学者が集まったそうです。2006年にオープンした神戸空港も海上空港で、マリンエアの愛称で親しまれています。

空港のある島は、神戸の中心地である三宮から南へ8キロの沖合に建設されたものです。空港内は商業施設も充実し、ポートアイランドとは無料の連絡橋で結ばれています。都心に近い上、騒音公害の心配のない海上空港であることが特徴です。

新北九州空港ができたのは神戸空港と同じ年で、こちらも海上空港。旧北九州空港を、海上に移設する形で建設されました。

北九州市は人口100万人。九州を代表する一大工業地域を抱えていますし、航空需要も年々拡大していたため、その需要に応えるための空港でした。環境にやさしい建設プロジェクトを目指し、近隣の自然破壊を極力抑えながら建設。

かつての旧北九州空港は山の近くだったので、濃霧が発生しやすいため欠航率25パーセントと高めでしたが、それが解消されました。国土の狭い日本では、新しい空港の建設地を探すのが困難です。それもあって、海の上に人工の島を造り、空港を建設することがあるのです。

それに、海の上に空港を作ると、騒音問題の解消になります。

旅客機の騒音は昔にくらべて減少したとはいえ、海の上に空港を作ると住宅地に騒音で迷惑をかける心配そのものがなくなるのです。

その上、旅客機が24時間、いつでも離着陸可能になります。外国からの乗り入れ便を増やすことが出来ますし、日本から海外へと、旅行に行くときも便利になるわけです。

夜中など、旅客機の離発着の少ない時間を選んで、貨物便を離発着させるなど、時間の融通もきくようになるのです。それにパイロットにとっても、海上は視界を妨げるものがなにもありませんから、海上空港はどこも離着陸しやすいそうです。

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