旅客機に雷が落ちても、大丈夫なの?

「旅客機に雷が落ちた」というニュースが報道されることがあります。

とはいっても、飛行中の旅客機に落雷することは良くあることで、心配する必要はないのですが・・・。

2005年のゴールデンウィークに、JALグループが運航する2機が九州上空で相次いで落雷に遭うという出来事がありました。どちらも乗客乗務員ともケガはなく、大事には至りませんでした。

でも実は、こうした「落雷事件」は、年中あるとまでは行きませんが、それほど珍しくはありません。もちろん翼に傷がついたりすることはありますし、通信機器や計器類の一部が損傷することもあります。

でも、飛行機に落雷しても、到着したあとにきちんと整備士に報告し、機体を点検してはもらいますが、それさえしっかりやっていれば、問題にはならないそうです。

ところで、エアラインの世界では「落雷」とは言わず、「被雷」という言葉を使います。平地で見ていると雷の光は上から下へと走りますが、目標物があれば、雷は横にも上にも、立体的に走るものだからです。

機首付近に受けた雷が尾翼に向かって抜けたことがあるそうで、機長によると、ものすごい音がして、機内に光が走るのが見えたそうです。

では、飛行中の旅客機が被雷した場合は、中に乗っている乗員や乗客に危険はないのでしょうか?

航空機内の乗員乗客は、金属でできた機体の中で保護されていて、直接雷を受けることはありませんから、安全です。雷が鳴ったときは、外に出ないで車の中にいるほうがと安全だといわれますが、それと原理は同じ。

また、飛行中は、大気との摩擦で、旅客機の機体に静電気が生じます。この静電気が計器類や通信機器に影響を及ぼす可能性があるため、その防止策として「スタティック・ディスチャージャー」、つまり静電気を放電させる装置が、機体の数ケ所に装着されています。

長さ10センチほどの細い棒状の放電装置で、大型機になると50本も取り付けられています。

飛行中に雷を受けても、スタティック・ディスチャージャーが避雷針の役割を果たすため、機体に大きな損害が出ることはないのです。

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