飛行中の飛行機のドアを開けることはできる?

飛行機には非常ドアがあり、すぐそばに客室乗務員が座っていることもあれば、乗客の席の隣にあるドアもあります。客室乗務員が常に監視しているわけでもないので、意外にも無防備な状態だと感じる方もいるかもしれません。

飛行中に非常ドアが開くというのは想像するだけで恐ろしいですが、最近海外では乗客によるドアの開閉が騒ぎになっています。

幸いなことに、どれも大きな事故には至っていないものの、実際に飛行中にドアが開いてしまったらどうなるのでしょうか?

アメリカの情報サイト「Thrillist」が、そんな時のエアラインクルーの対応を3人のパイロットに取材した結果を紹介します。

まず、実際飛行中にドアが開くようなことがあるのでしょうか?

扉は圧力でロックされます。

さらに機体がエンジンをまわし始めた後は内外の圧力を変え、その圧力差により扉はロックされるため、飛行中には開けることはできなくなるそうです。

また、飛行機の扉は外側に押すのではなく、内側に引く造りになっているため、機体の内側から外側への圧力が強まっている状況でドアを開けるためには500キログラム近い力で引く必要があるとのことです。

ドアが開いてしまうことがあり得ないとはいえ、それでも万一開いてしまったらどうなるのでしょうか?

そのような場合は、まずコックピットクルーがすぐに機内の圧力を下げる手順となっていて、その後は座席上から酸素マスクが降りてきます。

酸素マスクは15秒で降りてくるので、意識を失ったり、低酸素状態になる前に酸素マスクを口にあてることができるようです。

酸素マスクによる酸素供給の時間にも限りがあるため、その後パイロットは高度1万フィートまで機体を降下。高度1万フィートとは、安全な呼吸が確保できる高度です。

当たり前のことですが、操縦を預かるパイロットがいる操縦室には、より高度な酸素マスクが確保されているとのこと。

1971年にハイジャック事件を起こした犯人のD・B・クーパーは、現金20万ドルを奪った後に飛行中の飛行機からパラシュートで脱出しています。こうした事件をきっかけにFAAアメリカ連邦航空局は飛行中の扉開閉を防止する装置の設置を義務付けるに至ったことから、「クーパー・ベーン」と呼ばれています。

出来心でちょっと引っ張ってみたり、うっかりミスで扉が開くようなことはないようですが、もし開いてしまった場合、シートベルトを締めていなければ-43℃の機外に吸い出されることに・・・。

機内では常にシートベルトを着用しましょう。

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