霧で滑走路が見えない!そんなときはどうする?

さて、ランディングギアはスタンバイOK、フラップも問題なく着陸位置で、姿勢も安定した状態をキープ。そんな状態でILSからの情報を頼りに飛行機は高度を徐々に下げていきます。ところが、羽田空港は濃い霧の中・・・いまだ滑走路は見えてきません。そんな時はどのくらいまで高度を下げて、降下してもよいのでしょうか。

飛行機の操縦席からの目視で、パイロットが滑走路や進入灯などを確認できる距離のことをRVR(ランウェイ・ビジュアル・レンジ:滑走路視距離)、そして滑走路が目視確認できない状態でも降下できる限界の高さを決心高度と呼んでいます。

この決心高度は、気圧高度計が指示する高度(標高)とは違い、電波高度計が指示する地面からの高さ(垂直距離)のことを指しています。ILSの精度やその他設備が良ければ良いほど、降下できる高さの限界も低く設定されているのです。

例えば羽田空港の場合、滑走路34LはカテゴリーⅠとされているので、霧などの影響で550m先が見えないような視界の悪さの状況では、着陸はおろか、滑走路に進入することすらできません。一方、すぐ隣の滑走路34RはカテゴリーⅡとされているため、350m以上先が見える状況であれば滑走路に進入することができ、電波高度計が100フィート(30m)以上の状態で滑走路が見えれば、着陸できるとされています。

現状、日本国内でカテゴリーⅢbに分類されている滑走路を持つ釧路空港、成田空港、中部空港、熊本空港などでは、RVRが50m以上ある状態であれば、決心高度を制限せずに自動着陸(オートランディング)で着陸することが可能とされています。それにより、悪天候時、視界不良が原因でフライトがキャンセルされるケースも減少しつつあります。

ちなみに、まったく滑走路が見えない状況でも着陸が許可されているのはカテゴリーⅢcですが、今現状、日本国内で適用されている空港・滑走路はゼロです。

関連記事

おすすめ記事

ページ上部へ戻る