旅客機の健康診断と人間ドックでリフレッシュ!?

旅客機の整備は、飛行時間や離着陸回数によって、4つに分類されます。

Tチェック

最も頻繁に行なわれるものです。旅客機が着陸してから、次の出発までに行なわれます。旅客機が次のフライトにそなえて休憩している間に、航空整備士が体調を見てあげるようなものです。チェック時間は国際線で約2時間、国内線なら45分~1時間。2~3人の航空整備士で、機体の状況を確認し、不具合を解消します。

航空整備士1人が機長とインターホンで交信し、操縦中に問題がなかったか確認する一方、ほかの航空整備士が機体外観の状況を目視で点検したり、コックピットに入って、操縦席の動作確認をしておきます。客室乗務員によってトイレの故障や座席の不具合が報告されれば、その修理もすることがあります。燃料補給や出発態勢の確認も行ないます。

Aチェック

300時間飛行(約1カ月)ごとに実施されます。

旅客機が最終便で空港に到着してから、翌日の始発便で出発するまで、まる一夜あるので、その時間を利用して行います。

旅客機が空港に帰ってきて、夜寝ている間に整備するような形です。

作業にあたる航空整備士は10~15人。エンジン・オイルや作動油の補充をしたり、傷みやすい動翼やタイヤ、ブレーキ、エンジンなどを点検します。操縦席の計器類から酸素マスクまでと、Tチェックよりも広範にわたるチェックを行なうのです。

Bチェック(Aチェック)

1000時間飛行ごとに行なわれます。

エンジンの点検が中心となりますが、Bチェックを設けずに、その整備項目をAチェックのなかに分散させて行なう航空会社もあります。

Cチェック

3000時間飛行(約1年)ごとに実施されます。

人間でいうと、年一回の健康診断というところでしょうか。もちろん旅客機はその間運航できませんから、完全にお休みとなります。機体を格納庫に入れ、100人の航空整備士を動員します。7~10日間で機体構造を検査し、消耗品の交換や、簡単な改修作業もあります。

Dチェック

4~5年ごとに1回、1カ月ほどかかります。人間でいう「人間ドック」にあたるものです。

機体をドックに入れて、徹底的に点検・整備を行ないます。機体の部品もすベてバラバラに分解し、操舵系統・エンジン系統・油圧系統・電気系統、それぞれの担当航空整備士が配置されます。このときは航空会社のロゴが入った外装の塗装もすベて剥がされ、防鋳処置を施したうえで再塗装をします。

解体された機体をもう一度組み立てなおし、試験飛行を行ない、すべて正常に作動するかどうかを確認してから、運航できる戦力の一員として、空港に戻ってくるのです。

こうなると旅客機のお休みというよりは、全面リニューアルに近いかもしれません。

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