旅客機が次のフライトに出る前の準備とスタッフ

旅客機のフライト前には、最低3人が運航の安全性を確認し、それから出発となります。安全性の確認にあたる1人目は、フライトを担当する機長です。2人目はディスパッチャー、運航管理者ともいわれます。飛行ルートを確認して、乗客や貨物などの重量を計算し、運航に必要な燃料やデータを機長に提示します。

機長とディスパッチャーの協議によって、フライトプランが作られます。そのフライトプランを持って、機長が「一等航空整備士」を訪ねます。この一等航空整備士は、担当する機種ごとに資格が分かれています。機長も同様で、1つの資格で1機種しか扱えません。

だからといって、資格が1つきり、扱える機種が1つきりというのでは業務の範囲が狭くなるため、たいがいの人が、複数の機種について資格を取り、いくつもの機種に対応できるようにしています。

機長、ディスパッチャー、一等航空整備士はすべて国家資格。この3人がそれぞれの担当をチェックして、全員が「OK」を出したら、それでは出発しましょうとなるわけです。

旅客機はすべて、この3人が安全性を確認してから出発しているのです。

ところで、空港で次のフライトを待っている旅客機を見ていると、大勢の人が旅客機の周りで動いています。全員つなぎなので、全員が航空整備士に見えますが、航空整備士はその中のほんの数人。整備だけではなく、荷物の搬入出や燃料の補給、機内の清掃など、次のフライトの準備作業はたくさんあります。その仕事のほとんどは「グランドハンドリングスタッフ」が行います。

巨大な旅客機を引っぱるトーイングカーを運転しているのも、このグランドハンドリングスタッフです。

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