飛行機を製造するための資金を集める方法とは?

飛行機というのはとてもお高いものですが、それを製造するのもとてもお金がかかります。だからこそ、新型機をつくるときには、まず採算を取れるレベルの発注をしてくれる「ローンチカスタマー」の存在が欠かせないわけですし、そのほかにお莫大な資金で支えてもらえなければ会社は成り立ちません。

航空機メーカーの雄であるボーイング社は、アメリカの会社とは言いながらも世界中から融資を受けています。そこで、日本で言う株主総会のようなものを世界各地で行い、投資家への説明や質疑応答などを行っています。

2015年の初め頃に東京でも会議が開催されました。ボーイング社はそこで、今後20年で、3万6,770機の飛行機が製造されるという見通しを発表しましたが、要するにこれは、それだけたくさん飛行機の需要があるからお金ちょーだいということですね。

ところで日本では、日本政策投資銀行がボーイングキャピタルコーポレーションと業務協力協定を締結しました。日本政策投資銀行というのは、財務省管轄の特殊法人で、ボーイングキャピタルコーポレーションは、ボーイング社のための資金調達などを行う、ボーイング社の子会社です。

航空需要が右肩上がりで増える中、新規需要や老朽化した機材の入れ替えのためにたくさんの飛行機がつくられなければならないというのは確かなことで、ボーイング社が言う数字もそこに根拠があります。需要が増えるということは、それだけ航空機ファイナンスの市場も拡大するということを意味しています。

日本政策投資銀行は、今回の業務協力協定の締結によって、日本の金融市場を世界の航空市場へ橋渡ししていくと表明しています。

関連記事

ページ上部へ戻る