エコノミークラスのシート、狭くしすぎたら誰も乗らなくなる!?
飛行機のエコノミークラスというのはとても狭いもの。小柄な日本人でも狭く感じるため、大柄な外国人の方は本当に窮屈でしょう。
とある外国の方が、チャイナエアラインを利用した時、どういう理由かビジネスクラスに回されたことがあり、機内食はエコノミーのままでしたがそのシートの広さ、シート間の広さや快適さに感動したと聞きます。
航空会社はエコノミークラスの座席の間隔を広めにとるシンガポール航空や全日空などと、より狭くするLCCとの2極化にあるようです。
まだ認可は下りていないようですが、中国やイギリスの航空会社が「立ち乗り」シートの便を計画していたり、フランスのエアバス社がまるで自転車のサドルのような「立ち乗りシート」を特許申請するなど、一つの飛行機により乗客を詰め込む方法がいろいろ考えられています。
ここ20年程の間にエコノミークラスの座席はおよそ30%ほど軽量化されているようです。ということは軽くなった分座席を増やせるということ。フライト時間が短い路線ではリクライニング機能をなくしてさらに軽量化している会社もあるとか。
現在はボーイング社とエアバス社の間で「座席増やし競争」が行われており、エアバス社がA320の座席を180から189に増やしたと思えば、今度はボーイングが200席の新型機を開発、それに対してエアバス社は240席まで増やすなどと意地の張り合いをしていますが、いったい何を考えているのでしょうか?
アジアの新興国の経済発展などによって旅客機への需要はますます増えるとはいえ、町の路線バスのような狭い座席の飛行機に乗るのはごめんこうむりたいものです。
そんな、「エコノミー詰め込み競争」が激化する一方で、ビジネスクラスの高級化という流れもあります。これは、長距離路線のファーストクラスを廃止して、その代わりビジネスクラスを豪華にして顧客を増やそうというもの。
例えばトルコのターキッシュエアラインズでは、ビジネスクラスの機内食は専門のシェフが調理するなどというサービスも行われており、確かにビジネスクラスがファーストクラス並みになっています。
しかし、エコノミークラス乗客の不快感増大とビジネスクラスの過剰サービスという二極化は度が過ぎれば不快な海外への移動より、新幹線や各種特急などでの快適な国内移動を選ぶという流れを生みだし、結局需要を減らすことにはなるという可能性もあるのではないでしょうか?
その辺りのことも考え、座席の快適性ということももう少し考えてもいいのではないかと思うのですが・・・。