機内食に見る特別食のバリエーション

フライト前に客室乗務員が行なう作業のひとつに、ミールナンバーのチェック、いわゆる機内食の数の確認があります。これはかなり神経を使うものらしく、まだ新人の客室乗務員の女性によると、「けっこう大変」ということです。

というのも、機内食にはノーマルミール(普通の機内食)の他に、十数種類以上もの特別食があり、搭乗する客数とあわせて、それらの数もチェックしなくてはいけないからです。

代表的なところでは、低カロリー、塩分なしなどの、糖尿病や高血圧の方向けのものや、チャイルドミール(お子様向け)など。ほかにもベジタリアンミールや、宗教上の都合で豚・牛の肉などを含まないもの(イスラム教ミール、ヒンズー教ミールほか)など、多種多彩に取り揃えられています。

さて、そんな特別食のなかでも、特に「幻の一食」とでもいうべきものが存在します。

それが「コーシャ・ミール」、いわゆるユダヤ教ミールです。なぜこれが「幻」なのかといえば、このミール、ユダヤ教徒の戒律により、なんと搭載前に祈祷がかけられ、完全なビニールパックで「封印」されてしまいます。この「封印」を解けるのは、食べる本人のみなのです。つまり、どんな味であるか、また、アルミパックされたアントレの中身が何であるかなどは、食べる本人にしかわからないという、なんとも「謎多き逸品」なのです。

こうしたスペシャルミールは、タイ国際航空はもちろん、ほとんどの航空会社で、無料で変更できるようになっています。詳細は各航空会社にお問い合わせいただければと思います。

次回ジャンボ機に乗る際は、ちょっと変わった機内食にチャレンジしてみるのもいいでしょう。まさに「一味違った空の旅」が楽しめそうです。

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