機内禁煙なのに、トイレに灰皿がある!?

「機内でも、トイレでも、絶対にタバコを吸わないでください」のはずなのに、なぜか旅客機のトイレには「灰皿」がおいてあります。禁煙なのに灰皿を置いてあるのはまったく矛盾していますが、これには止むを得ない理由があるのです。

かつての旅客機には、客室座席の一部に喫煙してよい座席がありました。そこでの喫煙だけは許されていて、他の座席や通路、トイレも、すべて禁煙という決まりでした。

ところが、喫煙席の乗客のなかに、くわえタバコのまま通路を歩き回ったり、トイレに入ってしまう乗客がいました。こればかりは防ぎきれませんし、タバコを捨てる場所が見当たらないからとトイレに捨てられたら大変なことになります。

機内は極端に湿度が低い上、トイレのなかは紙などの可燃物が多いため、ひとたび火の手が上がったら、短時間で大火事に発展します。

実際、旅客機内で火災が最も多く発生するのは「トイレ」なのです。

トイレに灰皿を置くと、そこでタバコを吸う乗客が出る。でも灰皿を置かなくても、やはりトイレで隠れて喫煙する乗客がいる。トイレの屑入れに自動消火器を備えたり、トイレ内に煙探知機を設置してみましたが、今度は天井の煙探知機が煙を感知しないよう、手でふさいで喫煙しようとする乗客が現れました。

こういった喫煙客をどうするか、試行錯誤の結果、トイレの灰皿はなくならないというわけです。現在、トイレに灰皿があるのはその名残で「ここでこっそり喫煙していいですよ」の意味ではありません。

関連記事

おすすめ記事

ページ上部へ戻る