滑走路が必要以上に長いと地方自治体の首を絞める?

滑走路に求められる長さは、「車輪による走行分」ではなく、通常離陸時に滑走開始点から浮上して高度50フィートに達した地点になり、国内線と国際線とで求められる長さは異なります。

国内線で必要な滑走路の長さは、およそ2000メートル。この長さがあれば十分事足りるのですが、日本の地方空港では殆どが3000メートル程度の滑走路を備えています。この長さは国際便を扱う場合なら問題ないのですが、地方空港で乗り入れる国際便の数が少ないため、その長さを十分に利用できていないのが現状。

国際便が乗り入れる地方空港でも、その対象国が韓国や台湾などの近距離相当の場合なら3000メートルも必要としません。また、欧米へのチャーター便やジャンボ機を扱うこともなくなり、中型機が主流となった今では、長距離の滑走路は重荷になってきています。

地方空港では国からの建設費用に対する補助率が高く、地方自治体への財政的な負担は殆どありません。このことから地方への空港建設は容易に事が進められてきましたが、無駄に長い滑走路を維持管理するにはコストがかさんでしまい、管理する地方自治体の負担となっているのが現状。

不況続きの昨今に至っては、航空会社から地方空港へ就航させる赤字経営を続けることが出来ず、平成21年の日本航空破綻を機に地方発着便の数が格段に減少しました。

また、現在ではLCC(ローコストキャリア/効率的運営で低価格の運航サービスを提供する航空会社)等を含めた航空会社が経営を優先した動きをとっているため、利用客が少ない地方空港への乗り入れ便数が減り、売上の減少に拍車をかけてしまっています。

以上のようなことから、持ち備えている長距離滑走路に見合った採算が取れず、地方自治体への負担は更に大きくなっています。

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