タイの航空会社が日本に新規就航できない理由とは?

数年前から北海道のスキー場に外国人旅行客が増えたというニュースを聞くようになりました。外国人旅行客は、当初はオーストラリアからのスキー客が多かったように記憶しています。その後、中国の経済発展に伴い、中国人観光客も増えています。

冬の北海道は、雪が降らない台湾やインドネシア、タイなどといった国々の人たちにも人気があります。特に台湾では国内で温泉ブームが起こったこともあり、雪と温泉を合わせて楽しむために北海道旅行が人気になっているようです。このような現象は、アジア各国の経済発展や円安などの影響もありますが、北海道自体の観光誘致の努力によるところも大きいようです。

タイのLCCタイ・エアアジアXが、バンコク郊外のドンムアン国際空港と新千歳航空を結ぶ路線を開設することになったのも、タイでの北海道人気の高まりに応じたものです。ところが、2015年5月に就航予定だったこの路線は、国土交通省に認可されず、マレーシアの親会社エアアジアXが代替機を就航させざるをえないという事態にまでなりました。

国土交通省が認可をしなかったのは、それがタイの航空会社だからです。実はそれに先立つ2015年3月に、タイは国連の所属機関である国際民間航空機関から「Significant Safety Concern=セキュリティに対する重大な懸念=SSC」がある国の一つとして指定されています。

これを受け、国土交通省は、タイを含むSSC指定の国13カ国の航空会社の、日本への新規就航を認めないという方針を決めています。これにより、上述のタイ・エアアジアXのドンムアン-新千歳便の他、同じくタイのLCCノックスクート航空が予定していたドンムアン-成田便就航も頓挫しています。

勘違いしてはいけないのは、今回新規就航の認可を得られなかった2社がたまたまどちらもLCCだからといって、「LCCだから認可されなかった」というわけではないということです。SSC指定されている国の航空会社はLCCだろうと一般航空会社だろうと、安全基準を満たして指定が解除されない限りは、日本への新規就航の認可は得られません。

3月に発表されたSSC指定については、90日間の猶予がありました。その間に改善がなされれば正式な指定はされずに済んだのですが、タイはその90日の間に改善を果たすことができず、6月になって正式にSSC指定されました。タイの航空会社が日本に新規就航する道は、まだ遠そうです。

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