似ているような、似ていないような、二つの事件

2012年3月。

アメリカのあるLCC(格安航空会社)の旅客機が、ラスベガスに向かっていました。

乗客は静かなフライトを楽しんでいたわけですが、コックピットにいたはずの機長が、急に客室に入ってきました。

よほどのことがなければ、機長が乗客のいる客室に来ることはありません。

それに、機長の様子がどうもおかしい。

機長は「テロリストがこの飛行機に爆弾を仕掛けた!」「祈れ!祈り始めろ!」などと叫んで、さんざん暴れた末、乗客たちに取り押さえられました。

旅客機はしかたなくフライトを中断し、テキサス州アマリロの空港に緊急着陸したそうです。

それまで問題なく旅客機を操縦していた機長が、なぜ突然、錯乱して暴れだしたのか。理由は不明だそうです。

そして、2014年6月。

ラスベガスに向かっていた旅客機の中で、韓国人の男性の乗客が、急に機内で暴れだし、緊急着陸するアクシデントがありました。

男性は窓側の席で静かに眠っていたのに、突然起きあがって、大声で叫び始めたのです。

偶然撮影された映像によると、韓国語で、大声で、「じっとしていろ。皆殺しにしてやる」と言っていたそうです。

隣の席に座っていた男性の娘が、イギリス英語で「Dad、Stop it!(パパやめて!)」とくり返していたのですが、男性が叫んだり、暴れたりするのを止めることはできませんでした。

男性は結局、かけつけた乗務員たちに取り押さえられました。

旅客機はデトロイトの空港に緊急着陸し、男性は飛行機から降ろされ、病院へ連れて行かれました。家族との口論が原因とされていますが、それまで眠っていた男性が、なぜ急に怒り出したのかは判っていません。機長が突然、錯乱して暴れた旅客機。韓国人の男性が、突然起き上がって叫びだした旅客機。

どちらも同じLCCの旅客機だったそうです。

関連記事

ページ上部へ戻る