離陸推力をセットするのはパイロットの仕事!?

空港の管制官から離陸許可が出されると、離陸開始です。鳥などの離陸に障害になりそうなものが無いことを確認したら、エンジンを離陸推力にします。ただすぐにエンジンを離陸推力まで上げるのではありません。最初は50%ぐらいの出力まで上げて、エンジン計器が安定していることを確認してから、離陸推力まで上げるのです。

その理由としては、ジェットエンジンの欠点が挙げられます。ジェットエンジンはパワフルで小型軽量というメリットがありますが、騒音が大きく、さらに回転が他のエンジンより遅いというデメリットがあるのです。

特にその大型のファンは、アイドルから急加速できませんから、多量の燃料を一度に流入させると、異常燃焼を起こす可能性があり、また左右のエンジンの加速の違いから、機体がバランスを崩し、滑走路からはみ出してしまう危険もあるのです。

それがあるため、最初50%の出力でスタートするという操作は、どの機種でも違いはありません。ですが、離陸推力にセットするための自動推力制御装置の仕組みや操作法には機種の個性が出ています。

ボーイング社のB777は、離陸推力用のスイッチを入れると、自動でレバーが動き出し、離陸推力が発揮できる位置までくるとまた自動で止まります。推力が変化していることを計器類だけでなく、レバーを動かすことによっても、パイロットへ伝えているのです。

一方エアバス社のA330の場合は、パイロット自身が、スラストレバーを50%の出力から、「カチッ」と音が鳴る離陸推力の位置の戻り止めまで動かす必要があります。そこまですると自動推力制御装置が始動して、その離陸推力のレバー位置を覚え、自動的に離陸推力をセットします。つまりレバーがスイッチの役目も兼任しているのです。

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